そのレース2は序盤からふたたびシムド勢が前戦を再現するかのような展開となり、トップを堅持したフラーガに続き3番手スタートのゴメスが、ディエゴ・ヌネス(フルタイム・バッサーに)をかわしてすぐさま2番手に浮上。
その背後にはゾンタのチームメイトで今季ここまで3勝を挙げているアッティラ・アブレウ(シェルVパワー・レーシング)が続き、チアゴ・カミーロ(イピランガ・レーシング)、セラのオーダーで16周目のピットストップまでこう着状態が続いていく。
そのピットレーンに最初に飛び込んだフラーガは、ここでも前日のリピートという悪夢を経験することになり、ふたたび右リヤホイールの脱着が上手くいかずに万事休す。このストップで驚くべき作業速度を披露した4番手アブレウが大逆転での首位浮上に成功する。
そのまま逃げ切ったアブレウが先頭でフィニッシュラインを通過し、見事に今季4勝目をマーク。終盤にオーバーテイクを見せたセラが2位に入り、自身の選手権リードを34点にまで拡大。3位にはリカルド・マウリシオ(フルタイム・スポーツ)が入り、フラーガは4位まで挽回が精一杯となった。
そして第9戦でSCBデビューを果たしていたエステバン・グエリエリ(HEROモータースポーツ)が、今回はフォーミュラEの公式プレシーズンテストで欠場したルーカス・ディ・グラッシの代役として好走を見せ5位に入り、チームの期待に応える活躍を演じた。
これで選手権争いは首位270点のセラ、236点で追う2位のフラーガ、そしてレース1勝利で3位に浮上した194点のバリチェロに絞られることとなり、3位バリチェロが望みを繋ぐには続く第11戦ゴイアニアでの勝利が絶対条件となり、12月の最終戦インテルラゴスでの最大60点獲得の可能性に賭けることとなる。
「とにかくタイトル獲得の可能性を繋げたことは本当に良かった。朝早くからレースを見に来てくれた大勢の観客の前で、なんとかスペクタクルなレースを披露したいと願っていたんだ」と、喜びを語ったバリチェロ。
「今季は僕にとって“小さな復活”のシーズンだと言える。今回は予選の速さでもそれを証明できた。今季2勝目が飾れてうれしいし、前回のここロンドリーナでは2位表彰台もあったから、ロンドリーナが僕を後押ししてくれているとも言えるね!」
「次戦のゴイアニアはレイアウトが変化するとはいえ、今季ミリオン・レースで僕が勝利を飾っているサーキットだ。もちろん、チャンピオン獲得を諦めてはいないよ」



