「シアンとの関係性は大きな成功を収め、(シアン・レーシングCEOの)クリスチャン・ダールとも素晴らしい関係を築いてきた。私は彼らがこれまで培ってきたことや、現在進行形で起きているすべてに敬意を払っている」

 さらにグローバルラウンチの席上では3台体制としていた『Lynk&Co 03 TCR』は4台に拡大する可能性も残されており、その最後の1台にはこちらも元WTCCドライバーのニッキー・キャツバーグが座る可能性がささやかれている。

 しかしキャツバーグに関しては、同じようにヒュンダイ・モータースポーツがサポートするBRCレーシングも4台体制にチームを拡大する計画を進めており、そのプログラムに合流する選択肢も残されているという。

 ミューラーと同様に、そのBRCレーシングでWTCRの初代王座を争う57歳のガブリエル・タルキーニはヒュンダイ陣営に残留。同じくノルベルト・ミケリスもチームに留まると見られるが、残る2台のうちのひとつには、かつてのWTCCパドックを沸かせたビッグネーム、アウグスト・ファーフスの加入が有力視されている。

 BMWのワークス活動撤退とともにWTCCを去って以来、約8年ぶりのツーリングカー復帰となるファーフスは、その後もBMWのファクトリードライバーとしてDTMドイツ・ツーリングカー選手権や耐久イベントでのGTプログラムを中心に活躍。母国の人気シリーズ、SCBストックカー・ブラジルにも複数回のゲストエントリーを果たしているが、このWTCRが前輪駆動レースカー初体験になると見られている。

 また同じく南米アルゼンチン出身でSCBにも参戦し、今季は母国のスーパーTC2000に里帰りしている元WTCCドライバーのネストール・ジロラミもWTCRへの復帰を予定しており、ポールスターとの関係性で『Lynk&Co 03 TCR』をドライブするか、それともアルゼンチン同様にプジョースポールのバックアップを受けるかは未知数となっている。

 そしてBTCCで名門WSR(ウエスト・サリー・レーシング)のBMW125i Mスポーツをドライブし3度目の戴冠を果たしたコリン・ターキントンは、すでにいくつものオファーを受けていることを明かしており、こちらも2019年グリッドに並ぶことが確実視されている。

 創設初年度はグリッド台数上限を26台としたWTCRだが、こうした動きによるエントリー台数増加を見込んで、2019年は30台まで上限枠を拡大する可能性が出てきている。

DTMを始め、WEC、IMSA、GT3などでBMWファクトリードライバーとして活躍するアウグスト・ファーフス
WTCC時代にはBMW320siをドライブし、アンディ・プリオールとWエース体制で活躍を演じた
ワークス参戦不可のシリーズながらグリッドの3分の2以上をプロが占める、前例のない選手権となりそうだ

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