Ryuji Hirano / AUTOSPORTweb

■フリープラクティスでは他車と互角のタイムも……

 3日午前のフリープラクティスで道上は、1回目の走行で10周をこなし、1分58秒998というベストタイムをマーク。チームメイトのノルベルト・ミケリスに0.001秒差の12番手という順位となった。続く2回目でも道上は10周をこなし、1分59秒028で15番手。初挑戦の世界戦で、事前の走行が合計1時間という難しい条件のなか、予選を迎えることになった。

 ただ、この時点で道上はFF由来のものと思われるアンダーステアと、ブレーキング時にリヤが安定しない症状に苦しむ。WTCCマシンはF1同様、ほぼ全車がレーキ角をつけ極端にマシンを前傾させているが、道上はその状態にもあまり馴染むことができなかったという。

「今週末を迎えるまでの2ヶ月間、自分でやれることというと、それこそバルセロナで一度走って、岡山で走るということだけだったので、フリープラクティスまでは他のホンダドライバー3人と近いタイムで走れていたのですが、難しくなると思っていました」という道上の予感は的中してしまう。予選になってほとんどのドライバーが大きくタイムを上げるなか、道上はアンダー対策としてリヤにユーズドタイヤを装着するなど試行錯誤はしたものの、1分57秒971というタイムで15番手。これで道上はQ1脱落となってしまい、4日の2レースとも後方からのスタートを強いられてしまった。

道上龍(ホンダ・シビックWTCC)
道上龍(ホンダ・シビックWTCC)

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