■メインレースでは予想外のトラブルが襲う
しかし、メインレースではさらに別のトラブルが道上を襲う。「もともと、シビック自体初めて乗った時から暑さをすごく感じていたんです。室内にはほとんど風が入ってこない。クールスーツを使ったんですが、オープニングレースでは問題なかったんです」と道上。
「ただ、メインレースではちょっと周回したら効かなくなってきて、逆にお湯がまわってきているのが体で分かったんです」
「コクピットの右側にコネクタがあったので外そうとも思ったんですが、ドライブ中にどこにあるのか分からず、スイッチを消してはみたものの、ずっと温かいのが残っている状態で……」
道上は序盤こそ14番手を走っていたが、「脱水状態になりかけていた感じ」になってしまい、8周目にヒューゴ・バレンテ(ラーダ・ベスタWTCC)とコロネルにかわされてしまう。さらにジョン・フィリッピ(シボレーRMLクルーズTC1)にもかわされ、17位でチェッカーを受けた。
「マシンを降りた後も医務室に行きました」とレース後語った道上は、「ひさびさのレースでしたが、オープニングレースを走り終わったあとには『まだ走れるかな』という感覚にはなりました。こういう大きな舞台でどうレースをしたらいいか、流れもつかみきれないまま終わってしまったところはありますが、ちゃんと完走することはできましたし、WTCCらしい激しい戦いも経験することができたと思います」とレースを振り返った。
