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投稿日: 2018.11.30 06:13
更新日: 2018.11.29 19:18

豪州SC最終戦:スコット・マクローリン初戴冠、SVGは痛恨のペナルティに泣く


海外レース他 | 豪州SC最終戦:スコット・マクローリン初戴冠、SVGは痛恨のペナルティに泣く

 そして迎えたファイナルラップ。2秒以下に縮まった両者のギャップは、ラップタイムペースから見てSVG有利。オーバーテイクはワンチャンスか……と思われたその瞬間、シェルVパワーのカラーリングをまとうフォード・ファルコンFG-Xを異変が襲い、突如のスローダウン。

 燃料が尽きたマクローリンを最終セクターでかわしたSVGは、ランキングで2ポイント先行する値千金のトップチェッカーを受け、力なく惰性でコントロールラインを横切ったフォードは4秒差の2位に。

 これで日曜の2018年最終ヒート、レース2で雌雄が決するお膳立てが整ったはずのリザルトは、しかしここでも急転し、レース後にSVGのピット給油作業が審議対象となり「給油リグが車体に接続された状態のままジャッキダウンした」として、スチュワードはドライブスルーペナルティを宣告。

 しかしレースはフィニッシュを迎えた後だったため、25秒のタイム加算ペナルティに換算されたSVGは優勝から5位にまで転落。これで日曜を前に53ポイントリードに変わったマクローリンは、明けた今季最終予選でもフロントロウを奪取すると、前日同様の95ラップを危なげなく走破。

 ポール・トゥ・フィニッシュを飾ったエレバス・モータースポーツのデビッド・レイノルズに次ぐ2位表彰台でチェッカーを受け、25歳のマクローリンが2013年のシリーズデビューからDJRチーム・ペンスキーへの移籍2年目で念願の初チャンピオンを獲得した。

「なんてこった!! 僕がタイトルを獲ったなんてまだ信じられないよ! チームのみんなはシーズンを通して懸命に仕事を続けてくれていたし、残り30周は自分の人生で最も長い30ラップだったよ」と、初戴冠の興奮と喜びを爆発させたマクローリン。

「そして(日曜のレースは4位に終わった)シェーン(ヴァン・ギズバーゲン)には心からのリスペクトを表したい。昨日のことも含め、今季は自分にも似たようなシチュエーションが起こったこともあったし、それを思い出して心底ツラかった。僕らはシーズンを通じて全力で戦ったし、それは地獄のような勝負の連続だったよ」

 一方、レース直後にFOXスポーツのTVインタビューでは放送NGワードの激しい表現で悔しさを表現していたSVGだが、チームは抗議を行わないことを決め、「僕たちはできる限りのことをやった。シーズン序盤に同様のペナルティを犯したチームは罰金とチームポイント剥奪の裁定だったが、それを今さら言っても仕方のないことなんだろう。スコッティ(マクローリン)にはおめでとうを言いたい。彼らは価値ある競争相手であり、価値あるチャンピオンになったんだ」と、初戴冠のマクローリンに対して祝福の言葉を贈った。

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