「HMSレーシングとして5年計画で続けてきた活動がこうした形で途切れてしまい、2019年グリッドに並ぶことができない現実に大きく失望している」と、胸の内を語ったベルチャー。
「非常に残念なことに、参戦枠申請締め切りを前にどうしても克服できないハードルが我々の前に立ちふさがった。これは一時的な休息だと前向きに捉え、ここからは2020年のカムバックに全力を注ぎたいと思っている」
一方、1台体制でドライバーを務めてきたオースティンは、来季に向けすべてのプランが白紙になったことを踏まえつつ、BTCCレースウイナーのひとりとして2019年グリッドに留まりたい意向を示した。
「本当に心が痛く、残念なニュースだ。我々はアルファロメオをBTCCに持ち込むべくハードな開発期間を乗り越え、表彰台を獲得するなど上々のデビューシーズンを過ごした。この冬にも充実したテストプログラムが組まれ、予定どおりなら2019年はとても力強いシーズンになっていたはずだ」とオースティン。
この結果、HMSの参戦枠となるTOCAライセンスはフォード・フォーカスRSを走らせるモーターベース・パフォーマンスが借り受けることになり、チームは3台目の投入を計画している。
またTOCAは来季スポーティングレギュレーションにも一部改定を施し、成績上位マシンに課されるサクセスバラストの上限を75kgから54kgに引き下げることも発表。以下、上位10台までの搭載量を調整し、引き続き各車両間の性能調整を行なっていく。
そしてレーシングマナーに対する警告措置となる”ストライク・システム”も継続され、危険運転行為を犯したドライバーにはリザルトに20秒加算のタイムペナルティ。累積警告3回で、同じくタイムペナルティが課されるシステムとなっている。
また2022年に導入が予定されているハイブリッド・システムに関しては、システムを構成する重要構成部品のスタンバイが整い次第、前倒しで導入実施となる可能性も示された。


<BTCCイギリス・ツーリングカー選手権 2019年暫定エントリー枠>
エントリー名 | 枠数 | 車両(予定) |
---|---|---|
エイデン・モファット・レーシング | 1 | メルセデス・ベンツAクラス |
AmD/コブラ・エキゾースト | 2 | FK2ホンダ・シビック・タイプR |
AmD/トレードプライス・カーズ | 2 | アウディS3セダンBTCC |
BTCレーシング | 2 | FK2ホンダ・シビック・タイプR |
シセリー・モータースポーツ | 2 | メルセデス・ベンツAクラス |
エクセラー8モータースポーツ | 2 | MG6 GT |
モーターベース・パフォーマンス | 3 | フォード・フォーカスRS |
パワー・マックスド・レーシング | 2 | ボクスホール・アストラBTCC |
シンプソン・レーシング | 1 | FK2ホンダ・シビック・タイプR |
スピードワークス・モータースポーツ | 1 | トヨタ・カローラ |
チーム・パーカー・レーシング | 1 | BMW125i Mスポーツ |
チームBMR | 2 | スバル・レヴォーグGT |
チーム・ダイナミクス | 2 | FK8ホンダ・シビック・タイプR |
チームHARD | 4 | フォルクスワーゲンCC |
ウエスト・サリー・レーシング | 3 | BMW125i Mスポーツ |