残る3車種は、このオフシーズンの間に大幅な改良やアップデートが施されたEVOモデルとなっており、新たに2019年の追加公認を行ったことでBoPテストへの参加が決まった。
このBoPテストは2月17日にスペイン・バレンシア近郊に位置するサーキット・リカルド・トルモで実施され、新たに認定された各車の性能は「既存のTCR各車のパフォーマンスシートと追って比較調整される」こととなり、静的チェックの形で全車の性能調整が実施される。
さらにこのBoPにはサーキット・テスト以外の項目も含まれ、エンジン出力、最大トルク、ブースト圧の各エンジン性能は2月初旬にイタリア・モデナ近郊のORALエンジニアリングの所有するダイナモメーター・ベンチで計測され、ダウンフォースとドラッグの車体空力性能は1月28~29日にイタリア・ピエモンテ州グリルアスコの著名な自動車工房“ピニンファリーナ”の所有するウインドトンネルで計測評価が行われる。
このBoPテストによって確定した性能調整の初期値は、TCR規定を採用するすべてのカテゴリーで採用されなければならず、開幕時点では全シリーズが統一したBoPスペックを用いる。その後は、トラック上のパフォーマンスや各シリーズのレギュレーションに従って、シーズンを追うごとにサクセスバラストやブースト圧調整などが、各選手権規則によって追加されていくことになる。


