更新日: 2019.05.13 12:25
波乱のフォーミュラE第5戦香港:悲運のロッテラー。バードがトップチェッカーもペナルティでモルタラが初優勝
19周目、4番手のモルタラが2度目のアタックモードを使い3番手バンドーンをオーバーテイク。抜かれたバンドーンはその翌周にこちらも2度目のアタックモードを稼働、順位の奪還に向けモルタラを追撃開始。
しかしバンドーンは21周目にドライブシャフトのトラブルでマシンをコース上に止め、ここでレースを終えてしまう。また6番手走行中のセバスチャン・ブエミ(ニッサン・e.ダムス)もトラブルでピットイン、そのままマシンを降りた。
そのころ首位を走るロッテラーは2コーナーの進入でアンダーを出し、バードとサイドバイサイドに。だが3コーナーでインを取ったロッテラーは順位を死守。直後にバンドーンのマシン回収のためこのレース2度目のSCが24周目に導入され、バトルは一時休戦。
残り12分、27周目にレースはロッテラーを先頭に、バード、モルタラ、ディ・グラッシの順で再開。ロッテラーとバードを含めアタックモードを残しているほぼ全車がアクティベーションゾーンを通過、白熱した戦いが再開する。
SC明けも2人のペースは衰えず、3番手以下に毎周1秒近く引き離す超高速バトルを展開。各コーナーで隙を伺い猛追するバードに対しロッテラーは絶妙なラインどりでトップをキープし続ける。
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30周目、ローランドがターン7でストップし残り約5分半で三たびSCが導入される。マシンの回収は素早く終わり、残り2分+1ラップでSCが解除され、最後のスプリントレースがスタート。
ロッテラーに初優勝が見え始めた残り2周、35周目の2コーナーでバードがレイトブレーキで進入しロッテラーの右リヤに接触、ロッテラーは姿勢を乱すもなんとか堪える。
だが直後、ロッテラーの右リヤタイヤにスローパンクが発生。走行を続けるも終盤にタイヤは完全にバーストし、結局14位でフィニッシュ。
ロッテラーは「今日はすごく良い調子だったよ、不運にも最後に接触を受けるまではね。タイヤとサスペンションを完全に壊してしまったんだ。1日を通じてマシンはすごく速かったから、残念だよ。良かったところを挙げるなら、ファステストラップを出せたことだね。次戦の三亜(中国)は楽しみにしているよ」とDSテチーターの公式ツイッターで回答した。
トップでゴールしたサム・バードはロッテラーとの接触が審議の対象となり、暫定結果となっている。2位はモルタラ、3位は前戦のメキシコ戦で大逆転勝利を飾ったディ・グラッシがフィニッシュしている。
そして審議の結果、バードは5秒のタイム加算ペナルティとなり6位に。繰り上がりでモルタラがフォーミュラE初優勝となった。2位にディ・グラッシ、3位はロビン・フラインス(エンビジョン・ヴァージン・レーシング)となった。
次戦は3月23日、初開催となる中国の三亜で行われる。
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