更新日: 2019.03.26 11:16
インディ第2戦COTAで今季初入賞に安堵の佐藤琢磨「まだスピードが足らない」
14番手からのスタートで、大きくターン1を回りながら順位を上げる琢磨。前で接触もあり13番手で1周目をクリアする。
予想外だったのは7周目には琢磨が早くもピットインし、タイヤ交換を行ったのである。ブラックをチョイスした以上はもう少し長く走ると思っていたが、チームとエンジニアはレッドタイヤをメインにしてこのレースを追い上げる作戦を選んでいた。
22周目には2回目のピットイン。他のマシンより早めのピットインで順位を上げる考えだったが、なかなかばん回できず、前のスコット・ディクソンを追う途中ジャック・ハーベイと接触しそうになったり、容易にはポジションが上がらない。
41周目に最後のピットに入ったが、今度はエアジャッキのトラブルで大きく遅れてしまい、21番手まで落ちることに。これで上位入賞は阻まれたかと思えた。
しかし、最後の最後に琢磨に運が向いた。琢磨がピットアウトした後に、ターン19でフェリックス・ローゼンクヴィストがクラッシュ、イエローコーションとなった。琢磨の前方のマシンをこれを機に最後のピットインをしたため、労せずして順位を上げた琢磨は10番手となったのだ。
レースが残り10周で再開となった時には9番手、その後に前を行くピゴットを抜いて8番手になる。そしてファイナルラップでルーキーのパトリシオ・オワードを料理して7位でチェッカーを受けた。
「最後のピットインで時間がかからなければ4~5番手、グラハムの前でチェッカーだったとチームは言うんですけどね。反対に最後のイエローコーションがなかったら、どこまで上がれたかもわからない。でもチームの2台が揃ってトップ10でフィニッシュできたのは次のレースに向けても良かったですね」
「でも、まだスピードが足らないので、トップ争いをするようになるためには、そこを突き詰めておかないといけないと思います。その準備をしてバーバーとロングビーチの2連戦を迎えたいですね」。と言いながらもホッとした安堵の表情を見せる。
だが「この後すぐに日本帰るんですよ。鈴鹿でSRS-Fの仕事があるから、忙しいね」と笑ってサーキットを後にした。