しかしオープニングラップを終えたタイミングで、コース上にいる誰もが「レインタイヤはミスチョイス」だと気付かされることに。

 みるみるペースを失い行く先頭集団を尻目に、後方から猛然と追い上げを開始したのは、10番手からスタートを切ったBTCレーシング・ホンダのクックで、昨季までのFK2型から最新のFK8型にスイッチした新興チームにボクスホールから移籍し、初のマシンながらもグリッド上ではスリックタイヤをチョイスする“ギャンブル”に出ていた。

 マットグレーにピンクのアクセントカラーが入ったFK8のクックは、オープニングラップこそわずかにポジションを落としたものの、8周目にはトップ10に復帰すると9周目には5番手、続く10周目には「まったくプッシュせず、ふつうに周回した」だけでレースリーダーに浮上してみせる。

 レース中には最大で9秒ものマージンを築いたクックだったが、レース終盤に差し掛かったところでトラフィックに見舞われ、残り3周時点で今季から参戦を果たしたルーキードライバー、F1王者ルイス・ハミルトンの実弟であるニコラス・ハミルトンのフォード・フォーカスRSと接触して、ひやりとする状況にも陥りつつ、なんとか24周のレースを走破してトップチェッカー。シーズン初戦にして移籍後初勝利を決めてみせた。

 そのシビックに続いて2位に入ったのも、予選15番手からスリックで賭けに出たTradePriceCars Racingのジェイク・ヒル(アウディS3セダンBTCC)で、最後の表彰台となる3位にも同じくスリックで勝負したモーターベース・パフォーマンスのトム・チルトン(フォード・フォーカスRS)が続いている。一方、レインを履いたポールシッターのサットンはなんとか9位に留まるも、BMW勢は軒並みトップ10圏外に去り、プラトもスリックへの履き替えで25位に終わった。

終盤にはバックマーカーの処理でヒヤリとする場面もありながら、ジョシュ・クックがFK8との初戦で優勝を飾った
同じくスリックを選択したTradePriceCars Racingのジェイク・ヒルもアウディ初戦で2位表彰台を獲得
路面状況好天のR2ではWSRの新型BMW勢が本領を発揮し、アンドリュー・ジョーダンが躍進

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