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 メルセデスAMGが消極的な姿勢を見せたことで、その導入が2019年までずれ込んだ直噴4気筒ターボエンジンは、アウディによればすでに公称610馬力に達するピークパワーを有しているという。アウディスポーツ代表のディーター・ガスは、その新エンジンについて「投入を長い間、待ちわびていた」と、技術的視点からの重要性を説いた。

「我々は何年も前からこのエンジンの開発を始めていたが、その後は紆余曲折もあり1年間作業が中断された時期もあった。しかしこうしてついに、我々のマシンに搭載してトラックを走らせることができるんだ」と、エンジニアとしての喜びを語るガス。

「公式テストの成果には非常に満足している。大変な作業を経て、我々の持つリソースを全力投球して開発された新技術が、トラックで期待どおりの性能を発揮して期待どおりのリザルトを出したんだからね。とても満足しているよ」

「少なくとも、以前のエンジンに比べて現時点で100馬力以上の性能向上を果たしている。マシンが走る姿を見るのは本当にスペクタクルだし、今後も性能はさらに上がり続けるだろう」

 一方、このテストではタイムシートの上位に顔を出すことのなかったBMWモータースポーツ代表のイェンス・マルカルトは、ライバル陣営の発言に同調しながらも「一部のマシンにターボチャージャーによる熱害の問題が発生している」ことを認めた。

「我々はとても困難な2年間をくぐり抜けて、ついに規定準拠の新エンジンを搭載するに至った。ここまでの経緯に関して、ともに大きな忍耐力を発揮したと感じている。4気筒エンジンがマシンに搭載されたときは、本当に興奮したよ」

「テスト前半の2日間はこうした(熱害の)問題が発生するとは考えてもいなかったが、しかしチームやドライバーは状況にも柔軟に対応できることを示し、なんらの不安も抱えていない」

「現段階での我々の焦点は、システムの新しいコンポーネントを確認し、マシン全体をよりよく理解することに置かれているんだ」

 2019年のDTMシーズンは、約2週間後の5月3~5日のホッケンハイムで開幕。そして公式テストの舞台となった第7戦ラウジッツリンクでは、シリーズの歴史上500戦目となるメモリアルレースが予定されている。

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