トラックヘッドの欧州選手権『ETRC』、2019年シーズンには16台がエントリー
レンツと同じく、シリーズを代表するドイツ人スタードライバーのシュティフィ・ハルム(イベコ)も、移籍初年度となった2018年に初めてドライブするイベコで2勝をマークするなど、その実力を遺憾なく発揮して見せた。
シリーズオーガナイザーのETRA(ヨーロピアン・トラック・レーシング・アソシエーション)からも「現在、FIAチャンピオンシップに参戦するなかで、おそらくもっとも成功した女性レーシングドライバー」と評されているハルムは、その実力どおり多くのファンを獲得しており、2018年ポイントテーブル6位以上の成績を目指すと宣言した。
そのハルムが2017年まで所属したチームの代表であり、彼女の移籍と同時に現役ドライバーとして復帰したレネ・ラインアートも、引き続き自らのチームでエントリー。ただし昨季までのMANではなく、タイトル・ウイニング・トラックとなった元ヨッヘン・ハーン・レーシングの2018年型IVECOにスイッチしてシリーズを戦うことを決めている。
そしてレギュラーエントリー勢で唯一のルーキードライバーには、20歳のドイツ人ファビオ・コティニョーラがキスのチームメイトとしてチーム・タンクプール24レーシングから参戦。アウディスポーツR8 LMSカップやルノー・クリオカップ・ジャーマニーを経て、史上最年少でのETRC参戦ドライバーとなった。
シリーズを統括するETRAディレクターのロルフ・ウェルナーは「2019年のエキサイティングなエントリーリストを発表できてうれしく思うし、冬の間のチームとドライバーたちのパッケージ開発とその献身に感謝したい」とコメントした。
「FIA ETRCにとっては、ファンにとっても業界パートナーにとっても、エキサイティングで魅力的なレースの週末を提供するという精神が、より試されるシーズンになる。今季はレギュラーエントリーに加え、週末ごとにワイルドカード参戦枠を導入してグリッドの台数を増加させ、より多くのアクションを提供したいと思っている」
2019年のFIA ETRCシーズンは、5月25~26日にイタリアのワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ・ミサノで幕を明ける。
2019FIA ETRCヨーロピアン・トラック・レーシング選手権 エントリーリスト
No. | マニュファクチャラー | ドライバー | 国籍 |
---|---|---|---|
1 | イベコ | ヨッヘン・ハーン | ドイツ |
7 | マン | ジェイミー・アンダーソン | イギリス |
11 | イベコ | アンドレ・クルシム | ドイツ |
14 | マン | ホセ・ロドリゲス | ポルトガル |
19 | メルセデスベンツ | ドミニク・オルシーニ | フランス |
22 | フレートライナー | オリバー・ジェーンズ | イギリス |
23 | マン | アントニオ・アルバセテ | スペイン |
30 | マン | サッシャ・レンツ | ドイツ |
37 | マン | テリー・ギブソン | イギリス |
38 | マン | エドゥアルド・ロドリゲス | ポルトガル |
44 | イベコ | ステファニー”シュティフィ”ハルム | ドイツ |
55 | フレートライナー | アダム・ラッコ | チェコ |
64 | マン | ルイス・レクエンコ | スペイン |
77 | イベコ | レネ・ラインアート | ドイツ |
TBA | メルセデスベンツ | ファビオ・コティニョーラ | ドイツ |
TBA | メルセデスベンツ | ノルベルト・キス | ハンガリー |