さらに同じ周の後方でもウエストコースト・レーシングのジャンニ・モルビデリ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)とターゲット・コンペティションのマット・オモラ(ヒュンダイi30 N TCR)が接触、そのオモラと前のラップで接触していたシリーズ復帰組のスティアン・ポウルセン(セアト・クプラTCR)もマシンを止め、5周目には同じくターゲットのドゥサン・ボルコビッチ(ヒュンダイi30 N TCR)とのバトルで弾かれたルカ・フィリピ(ヒュンダイi30 N TCR)がスピンを喫するなど、各所で肉弾戦が多発する展開となっていく。

 すると8周目にはオモラがザックス・カーブでスピンオフし、グラベルにスタックしたためセーフティカー(SC)が出動。首位ファイルズのリードも消滅し、さらにバトルが激化する状況となる。

 しかし10周目のリスタートをうまく切り抜けたファイルズはポジションをキープし、エングストラーに対し2.5秒のギャップを築いて12周にチェッカー。選手権首位を固める今季初勝利を飾った。

 続く日曜11時35分にスタートを迎えたレース2は、予選トップ10のリバースグリッドとなり、ブリシュのプジョー、そしてバックマン兄妹のシリーズ紅一点、ジェシカ・バックマン(ヒュンダイi30 N TCR)がフロントロウから発進。

 すると5番グリッドのコンテが1コーナーで3番手にまで上がり、続くヘアピンでジェシカのヒュンダイを仕留めてすぐさま2番手に浮上し、早くもプジョー308のワン・ツー・フォーメーションが完成する。

 直後に発生したポウルセンとボルコビッチのクラッシュで連日のSC出動となるも、4周目のリスタート以降はトップ3に変動なく、JSBコンペティション、DGスポーツ・コンペティションのプジョー艦隊が13周目のフィニッシュラインをくぐってワン・ツー・フィニッシュ。3位にはシリーズ初表彰台のジェシカ・バックマンが入り、その背後4位には彼女の兄であるアンドレアス・バックマン(ヒュンダイi30 N TCR)が続いている。

 これで週末の2ヒートを経てファイルズが112ポイントでランキング首位。5ポイント差でプジョーのブリシュが追う展開となっている。

 本格的チャンピオンシップとして2シーズン目を迎えたTCRヨーロッパ・シリーズ。続く第3戦は6月8〜9日にベルギー、スパ・フランコルシャンを舞台に争われる。

「正直、マシンのBoPを考えるとここまでのパフォーマンスは予想外だった」とR1勝者のジョシュ・ファイルズ

予選トップ10リバースとなったR2は、オープニングラップでプジョーが1-2体制に
R1でもスタート失敗から7番手まで挽回したサンティアゴ・ウルティアは、R2でも速さを見せ5位に入った
TCRヨーロッパ初表彰台を獲得した21歳のジェシカ・バックマン。「スタート直前はナーバスになったけど、ジョシュが話しかけて落ち着かせてくれたの」

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