「何よりも素晴らしいマシンを用意してくれたチームとフォルクスワーゲンに感謝しなくちゃいけないね」とレース後に振り返ったハフ。
「スタートでは周囲の何台かがまだ“眠っていた”ようなので、そこで3つか4つはポジションを稼ぐことができた。2番手に上がった時にはまだ勝利を確信してはいなかったけど、彼(ファン-カルロス・チュー)がヘアピンでワイドになったので、僕にチャンスが巡ってきたんだ」
2位に入ったファン-カルロス・チューに続き、3位には終盤にオーヤンをパスしたファン-カルロスの兄弟であるデビッド・チューが続き、オーヤンを含めBAICセノヴァ勢が2〜4位を占拠。5位に予選2番手タイムを獲得していたハフの僚友チェン・チャン-ダンが入っている。
続くレース2は予選タイム順のオーソドックスなグリッドでのスタートが切られ、ポールシッターのハフが大きくリードを築いて1コーナーへ。2番手にアヴィラ、3番手にチェンとフォルクスワーゲン勢がワン・ツー・スリー体制を築くと、ターン3でスピンを喫したデビッド・チューらBAICセノヴァ勢を尻目に逃げ集団を形成。
すると4周目のホームストレートでハフがアヴィラを前に出し、翌周にはチェンにも同じようにポジションを譲り渡すなど、チャンピオンシップでの戦いをアシストするチームプレーを見せる。
そのまま10周のレースは波乱なくチェッカーを迎え、アヴィラが2019年シーズン初勝利を飾ると同時に、チェン、ハフのVWラマンドGTSがポディウム独占のレースを披露。
その背後4位には、開幕戦デビューウインを飾ったチーム・キア・レーシング・チャイナの新型キアK3 2.0Tのマーティン・カオが続き、元WTCCエンジニアのマルコ・コロボーロ率いるイタリアのエンジニアリング企業ヘキサロン・レーシング・システムズが関与した新型モデルが、バラスト搭載状態でも戦える戦闘力があることを感じさせた。
これで選手権ランキングはチェンが18点差で首位に立ち、続く6月23日開催の第3戦上海天馬サーキットでのイベントに挑むことになる。


