角田にとってはじめて走るスパフランコルシャンの練習走行1回目は4番手。同2回目は自己ベストタイムを更新するも僅かに留まり10番手。セクター2だけはチーム内でトップだったが、セクター1、3でスピードを欠いた。とはいえ、「このコースは走っていて楽しい」と笑顔を見せており翌日の予選が期待された。

 新品タイヤ1セットだけの投入となった8日の予選1回目、「はじめの数周は遅いクルマに引っ掛かったけれど、そのあとの位置取りは良かった」として2分10秒780で2番手。とはいえ、「思っていたよりもタイムが伸びなかった」と首を傾げた。

 同日の決勝レース1、「スタートして間もなくはすぐに(佐藤を)抜けるだろうと思っていた」という。しかし、「ぜんぜん追い付かなかった。にわか雨が落ちてきたときはチャンスだったけれど、スタートのときと同じでぜんぜん追い付けなかった。2、3、4速で離される感じで、6速でようやくスリップストリームに入れるくらいだった」と苦戦の理由を説明した。

「予選のオーバーステアから決勝ではアンダーステアに変わり、序盤は少し焦りがあってドライビングがコンスタントではなかったかもしれない。スリップストリームを使っても追い付けないから、コーナーで詰め寄ろうと突っ込み過ぎて、アクセルが遅れて立ち上がりが鈍ったのかもしれない」と2位に終わったレースを分析した。

 9日の予選2回目、角田は再び2番手。ただし、トップとのタイム差は0.7秒以上と決勝レース2での苦戦が懸念された。それでもスタートで佐藤に食らいつき、オープニングラップで早くも先頭に立った。しかし、角田のレースはあっけなく終わった。3周目のレ・コームで2番手のローソンがコーナリングに失敗、角田の横腹に激突しながら2台はコース外へ。レッドブル・ジュニアの2台が一挙に戦列を去った。

レース2でクラッシュした角田裕毅とリアム・ローソン
レース2でクラッシュした角田裕毅とリアム・ローソン

「オープニングラップではリアム(ローソン)がケメル・ストレートで僕をうまく押してくれて先頭に立てた。でも……」と口をつぐむ。よほど悔しかったのだろう。角田とローソンはフランス・ポールリカールでの開幕大会でも接触している。このときはローソンの幅寄せが問われてペナルティが科せられた。今回の一件でもローソンにペナルティが科されるだろう。しかし、なんとも後味の悪い結末だった。

■名取は「日本では体験できないコースで苦戦」

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