「この2台のインフィニティを購入しようとレースエンジニアに電話したのは僕なんだ」と明かした、若干22歳のエースドライバーであるモファット。
「その後、僕のレースエンジニアであるフェデリコ・トゥラータは計測したマシンのディメンション、重量配分、各部の写真などのデータをイタリアのファクトリーに持ち帰って、最新のNGTC規定にアップデートした際のパフォーマンスをシミュレーションしてみたんだ」
「その結果は信じられないほど肯定的な数値ばかりで、フェデリコと僕らは『このマシンへのスイッチは最良の決断である』という判断に至った」
「この2020specのマシンは旧来の2015年仕様とは細部まで異なっていて、現行NGTC規定に対応するべく完全に再設計されているんだ。もちろん、ハッチバックのAクラスに比べてセダンボディの利点である空力性能も向上しているし、何より後輪駆動であるのも最高だね」
チーム・プリンシパルのボブ・モファットも、これまで使用してきたシシリー・モータースポーツ製のメルセデス・ベンツAクラスからのスイッチは、「正しい決断だったとすぐに証明されるだろう」と自信を見せている。
「我々のニューモデルは、過去4年間の進化幅を埋め、さらに競合モデルを凌駕する性能を備えるまでに仕上がった。当初の計画では2020年シーズンでの投入に向けて改良作業を進めていたが、2019年シーズン前半戦の戦績やアップデートの状況を鑑みてプランを変更したんだ」
「完全に刷新された『インフィニティQ50』は、その性能面で明らかに優位性を示している。と同時に、メルセデスの開発は飽和点に達しているとも感じていたんだ。もちろん、素晴らしいマシンだったし、エイデンは幾度か勝利を飾っている。しかし我々は、前進するために変化を必要としていたんだ」
「そのため、我々はインフィニティでのプロジェクトを加速させるべく、スネッタートンでのデビューを前にオールトンパークのタイヤテストに新型マシンを持ち込むことを決めた。これは大いなる挑戦だが、Laser Tools Racingのチームメンバーは準備ができている」
「ミスを犯さずに改善を続け、まだいくつかの課題を乗り越える必要もあるだろうが、チームがここまで見せてきた献身と努力を誇りに思う。2019年BTCC後半戦で大きな成長曲線を描き、2020年には勝てるマシンとしてグリッドに並んでいることを確信しているよ」


