それでもホンダ・シビックに付け入る隙を与えなかったイングラムは、12周を走破してライト・トゥ・フラッグでのトップチェッカー。2位に3秒差でカミッシュが続き、3位には一時モーターベース・パフォーマンスのトム・チルトン(フォード・フォーカスRS)にポジションを譲りながらも、左フロントタイヤのトラブルで離脱した彼に代わりグリッドポジションを取り戻したコブラスポーツAmDオートエイド/RCIBインシュアランスのサム・トルドフ(FK2ホンダ・シビック・タイプR)が入り、トヨタ、ホンダの日本車勢が表彰台を独占した。
ポディウム圏外の4〜5位には名門ウエスト・サリー・レーシング(WSR)が続き、こちらも今季から投入するBMW330i Mスポーツをドライブする選手権リーダーのコリン・ターキントンとアンドリュー・ジョーダンが続くトップ5となった。
「まさに僕の望むとおりのレース展開になった。スタートでギャップを築き、そこからはマネジメントに徹することができた。みんなにとって退屈なレースにできてうれしいよ(笑)」と、喜びを語ったイングラム。
「やはりテストでのインプルーブによる前進が、僕らにとって非常に大きな意味を持っていた。BTCCのレースウイークでは週末のスケジュールが詰まっていて、新しい何かを試すことは難しい」
「チームはこの新型から新しい何かを絞りだそうと懸命に努力してくれたし、すでに(インディペンデント・タイトルを獲った)アヴェンシスより優れたパフォーマンスを示せたと思う。後半戦に向けて、明らかに良い兆候だね」
続くレース2は、高速コースゆえにFRのトラクションによる優位性が薄れると見られていたBMW勢がソリッドなパフォーマンスを見せ、リバースの5番グリッドからスタートしたターキントンが僚友のジョーダンを従えてワン・ツー・フィニッシュ。
そのBMWに続いて3位表彰台に上がったトルドフのチームメイト、ロリー・ブッチャー(FK2ホンダ・シビック・タイプR)が続く最終レース3を制し、失格裁定による繰り上げではなく”正真正銘”のトラック上決着でBTCC今季初勝利を飾っている。
これでシリーズ後半戦の幕が開けたBTCCイギリス・ツーリングカー選手権、続く第7戦は8月17〜18日にスラクストンで争われる。



