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投稿日: 2019.08.09 19:00

“Wシリーズ”で注目を集める女性版フェルナンド・アロンソ【スペイン人ライターのモータースポーツコラム】


海外レース他 | “Wシリーズ”で注目を集める女性版フェルナンド・アロンソ【スペイン人ライターのモータースポーツコラム】

 それでもガルシアは、強力なライバル相手に最高で5位の結果を出すことができ、ランキング9位でシリーズを終えた。ガルシアはまた、2017年のSMP F4選手権に1度限りで参戦し、着実に6位という順位につけることができた。しかし「優れてはいるが、素晴らしいというほどではない」というのがルノーの評価だった。

 結局、彼女は2018年のルノー・スポール・アカデミーから放出され、丸1年間レースに出ることができず、その間は心身のトレーニングを行なっていた。ガルシアはカートレースに戻ることを厭わず、またチャンスが来た時に備えるために英語の勉強にも取り組んだ。そして2018年末に発表された『Wシリーズ』で、レースに戻るチャンスが到来したのだ。

 ガルシアは選抜されたWシリーズの出走者のなかでも最年少のドライバーだったが、これまでのトレーニングの成果もあり、テストセッションでの彼女の結果はパドックでも話題になった。多くの人は、これは思いがけない幸運だと考えるかもしれないが、スペインの画家パブロ・ピカソは次のように言っている。「インスピレーションは存在するが、それがひらめいた時のために仕事を続けなければならない」と。

 レースにおいては、幸運が訪れることもあるかもしれないが、ドライバーに準備ができていなければ、大きなチャンスを活用することはできない。

 ガルシアは十分に準備ができていたし、ホッケンハイムでのWシリーズ初戦でそのことを証明した。ガルシアは見事な走りでより経験豊富なライバルたちと戦い3位でフィニッシュしたのだ。


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