続く第12戦では、シーズン最多の30秒のピットストップハンデを与えられた106号車。スタートを担当するコスタは充分なマージンを築くべくアタックするが、13周消化後にピットインした時点で、2番手との差は6秒。ドライバー交代し、根本がコースへ復帰した際は5番手までポジションが落ちていた。
しかし、根本はここからオーバーテイク劇を繰り広げる。根本はコース上で最速のラップタイムを刻んで、1周につき1台ずつオーバーテイク。交代からわずか3周後には2番手までポジションを戻してみせる。
17周終了時点でトップの108号車ランボルギーニ・ウラカンとは約10秒のタイム差があったものの、根本は1周あたり1秒から1.5秒ずつギャップを短縮。21周目には2.173秒後方まで迫った。

勢いそのままに、根本は21周目の最終コーナーで108号車の背後につけ、スリップを使いながらホームストレートでアウト側から並びかけると、1コーナーでオーバーテイク。首位の座を奪い返してみせた。
その後も、根本は手を緩めることなくペースを上げ、最終的に2番手以下に14秒もの大差をつけて優勝。参戦した4戦中3戦でトップチェッカーを受けた。
根本は「ここイモラで君が代を流せたことを誇りに思います。ありがとうございました!」と勝利の喜びを語る。