一方、先頭のオーヤンもフォンタナとテール・トゥ・ノーズのバトルを強いられペースの上がらないところに、選手権首位を行く3番手チャン・チェン-ダン(フォルクスワーゲン・ラマンドGTS)がその2台の背後に迫ってくる。
そのペースにも助けられ、4周目にファン-カルロス・チュー(BAICセノヴァD50)を抜き去り5番手に浮上したオリオラは、同じ周にもう1台を仕留めて4番手へ。一方、かわされたファン-カルロスは実弟であるデヴィッド・チュー(BAICセノヴァD50)にも肉薄され、防戦一方の展開に。
わずかな抵抗も虚しく、弟デビッドにも攻略されたファン-カルロスは、アンディ・ヤン(フォード・フォーカスCTCC)にも先行され7番手に後退。対照的に、フォード勢はこの寧波ラウンドに向けたマシンアップデートが効果を発揮し、力強いレースペースを刻んでいく。
6周目にはチャン・チェン-ダンのインに飛び込んだオリオラがVWも抜き去り、表彰台圏内の3番手へ。一方、上位進出を果たしていた2017年CTCC王者のデヴィッド・チューは、5番手走行中に無念のマシントラブルに見舞われ、コースサイドでレースを終えることに。
優勝戦線に絡みたいオリオラだったが、ファイナルラップ目前にフォンタナのキアをかわして2番手に浮上した頃には、オーヤンのBAICははるか2秒前方に。最終周でコンマ4秒差まで詰めたものの、オーヤンが先に9周のトップチェッカーをくぐり、BAIC北京汽車に今季初優勝をプレゼント。2位オーヤンに続き、フォンタナが3位に表彰台に上がった。
日曜のメインレースも、前日のリバースからほぼ全車をなぎ倒したオリオラのスピードがそのまま維持され、ライト・トゥ・フラッグで14周のレースを制覇。2位にもチームメイトのヤンが入り、長安フォードFRDのフォーカス2.0T CTCCがワン・ツー・フィニッシュ。3位には東風起亜のカオが入っている。
続くCTCCの2019年シーズン第7戦は、湖南省株洲市(しゅしゅうし)に位置する2014年新設のインターナショナル・サーキットを舞台に、10月26~28日の週末に争われる。


