結局、土曜予選レースはカナピノがチームメイトに6秒のギャップを築いて11周のチェッカー。3位にフィアットのウェルナーが続き、4位にトヨタのアルトゥナ、5位に連覇中のファクンド・アルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT)が入るトップ5に。日曜正午スタートの決勝はこのリザルトを反映したグリッドで争われることとなった。
今季中盤から採用された予選上位勢に課される“ペナルティ・ウエイト”の適用もなく、前日レースの上位勢はそのまま日曜正午の1コーナーへ突入すると、5番グリッド発進だった王者アルドゥソのルノーがフィアットを仕留めて4番手へ。
すると3周後には、6番手からスタートしたマティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT)が、前戦でのシリーズ初優勝をきっかけに自信を得て、ペースの落ちてきたトヨタのアルトゥナ、そして王者アルドゥソもパスして4番手に浮上してくる。
その後方ではまたしてもタイトル候補同士のバトルが勃発し、ロッシとペーニャが9番手のポジションを争うと、後方から仕掛けたペーニャがドアを閉めたロッシにヒット。一旦は前に出ることに成功するも、レーススチュワードにより「ポジションバック」の指示を受けることに。
するとこの無理が祟ったか、中盤を過ぎたところでペーニャのフルーエンスGTを異変が襲い、エンジン水温が上昇するトラブルを抱え、トヨタのサンテロに9番手を明け渡す厳しい展開に。
さらに19周目には、レースペースをマネジメントして3番手にまでポジョションを挽回していたアルドゥソが、左リヤのスローパンクチャーに見舞われ緊急ピットを強いられるなど、ルノースポール勢はツキにも見放されてしまう。
そのままレースは27周を走破したカナピノが連日の勝利を飾り、レイバー、ウェルナーと表彰台の顔ぶれも変化なしの結果に。ルノーのミラが4位に入り、終盤にチームメイトのサンテロとアルトゥナに譲られたロッシが貴重なポイントを加算する5位に。
これで選手権首位固めを果たしたロッシが134点、ランク2位のペーニャが120点、続くアルドゥソが98点として残すは3戦。続く第10戦は11月9〜10日のブエノスアイレス戦となる。



