一方、タイトル争いを展開するランキング上位勢は明暗が分かれ、バリチェロを抑えて4位に入ったWEC世界耐久選手権レギュラーでもあるセラに対し、チームメイトのマウリシオはタイヤ選択を外して17位に沈む、苦しいリザルトとなった。
続いてレース1トップ10リバースグリッドで争われたレース2は、フロントロウ発進のラファエル鈴木(ホットカー・コンペティシオス)が7周にわたってトップランを維持したものの、前戦7位だったアブレウが戦略を駆使して上位へと進出。ライバル勢よりルーティンピットを3周ほど遅らせ、コース復帰したときには前が開けたクリーンな状態となり、そのまま38周のトップチェッカーをくぐってシーズン初勝利を手にした。
その背後、2位表彰台にはレース1で13位に終わっていたチアゴ・カミーロが完璧なレース運びで挽回し、開幕から4戦連続を含む今季5回のポールポジションを獲得したスピードを駆使して10台以上を仕留めるオーバーテイクショーを披露。
そして最後のポディウムとなる3位には、中団のバトルで幾度もの接触をくぐり抜けたバリチェロが入り、レース1での5位と合わせて連続シングルフィニッシュの安定感をみせた。
タイトル争いを牽引するユーロファーマRCの2台はそのレース1とはまったく逆の展開となり、マウリシオが5位までカムバックしたのと対照的に、セラは元F1ドライバーのリカルド・ゾンタ(シェルVパワー)やネルソン・ピケJr.(フルタイム・スポーツ)を抑えての15位に終わり、このチームメイトふたりはドライバーズスタンディングで265点の同率首位に並ぶことに。その背後、ランキング3位には249点のカミーロが続き、バリチェロは241点の4位となっている。
いよいよシーズンも残すは3戦。続く第10戦は11月9~10日に、ブラジル南部ポルト・アレグレ近郊のヴェロチッタで争われる。


