日曜メインレースでも危なげなくホールショットを奪ったシトロエンの背後では、タイトルコンテンダーたちが我先にとポジションアップを図り、ペーニャはオープニングラップで早くも3番手を伺うと、元王者カナピノも意地にかけてポジションを死守し、2周目にはトヨタのアルトゥナをかわして自身が2番手に浮上する。

 一方、10番手発進だったトヨタのロッシは、オープニングの攻防でチームメイトのジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラSTC2000)のアシストも得てすぐさま6番手へ。ルノー勢の牙城を突き崩すべく態勢を整えていく。

 先を急ぎたいライバルのペーニャは、5周目にアルトゥナをアウト側から強引に仕留めて3番手へ。このバトルでなんとかロッシをアシストしようとディフェンスラインを取ったアルトゥナのカローラは、大きく失速して6番手にまで後退してしまう。

 同じ頃、首位のシトロエン・チャロッキと2番手シボレーのカナピノは、後続に対し5秒のマージンを構築。そのままレースは後半戦に向けこう着状態が続き、折り返しの15周頃からシボレーのペースが落ち始めると、カナピノは無線で「ペースを失っている」とサインガード側のコールを要求。しかしチームが決断を渋っている間に3番手ペーニャのルノーがすぐ背後にまで迫ると、16周目にズバリとインを差してオーバーテイク。2番手に上がってくる。

 その後、ペーニャをサポートするかのようなドライビングを見せた王者アルドゥソもシボレーを攻略し、カナピノは4番手に後退。終盤はポジション変動なく34周のチェッカーを迎え、チャロッキが撤退を決めたシトロエンに2019年初勝利をプレゼント。2位にペーニャ、3位にアルドゥソのルノー勢が並ぶ表彰台に。

 トヨタのロッシはカナピノに続く5位でフィニッシュしたものの、最終戦を前に選手権首位を明け渡し7ポイント差で追う展開となった。

 いよいよ残るは最終決戦となった2019年STC2000シーズン。その舞台となるのはアルゼンチン南部パタゴニア地域最大の都市となるネウケンに位置するトラックで、12月14〜15日に争われる。

元王者の意地を示す力走を披露したシボレーのアグスティン・カナピノだが、チームとの意思疎通に泣く
前戦で久々のポイントリーダーに返り咲いたトヨタのマティアス・ロッシだが、最終戦を前にシーソーゲームが続く
2連覇王者のアシストも得て、タイトルに王手をかけた2位のリオネル・ペーニャ(左)

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