それを期待しているのは、角田を育成しているホンダだけではない。レッドブル側も大きな期待を寄せている。というのも、角田はホンダの育成プログラムであるHFDP(ホンダ・フォーミュラ・ ドリーム・プロジェクト)の一員であると同時に、レッドブルが運営するレーシングドライバー育成システムであるレッドブル・ジュニアチームの一員でもあるからだ。
過去にこのシステムに選ばれた日本人ドライバーは2006年に東南アジア初のレッドブル・ジュニア・ドライバーとなった黒田吉隆(2006年)に続いて角田がふたり目。HFDP兼レッドブル・ジュニアチームに所属する日本人ドライバーは、角田が初めてとなる。
レッドブル・ジュニアチームは、ヘルムート・マルコが責任者を務めるプログラム。かつて筆者はマルコに角田について尋ねたことがあるが、非常に評価が高く、F1のレッドブルのモーターホームやホスピタリティハウスで何度もマルコが角田とふたりだけで話し合っている姿を見たことがある。
現時点でホンダもレッドブルも、そしてカーリンからも2020年のFIA-F2に関する発表は行なっていない。そうなると、次の発表の時期はホンダがモータースポーツ活動計画を発表するタイミングか。例年ホンダのモータースポーツ活動計画は例年、年初に開催されている東京オートサロンで発表している。2020年の東京オートサロンは1月10日(金)、11日(土)、12日(日)に開催される。角田のヤス・マリーナ・サーキットでのテストは、東京オートサロン、そしてF1へ続く、第一歩となるのだろうか。
