北米マツダ開発『マツダ3 TCR』正式デビュー1年延期との報道。共同製作ガレージ解散の余波で
開発進行中だったマツダ3 TCRは、350馬力を発生する4気筒ターボと6速パドルシフトを採用。次なる開発ステップは、実際のトラック上での走行テストだという。
「2020年はサーキットでの走行テストに時間を費やし、マツダ3 TCRの公式ホモロゲーション取得までに5000km以上のマイレージを稼ぎたいと考えている」と明かすコスグローブ。
「我々としては、インタークーラーを中心にあらゆるクーリングシステムの調整や、ABSのチューニングなどをメインに6~8回のテストを行うつもりだ。すでにマツダ3 TCRはダイナモ上で走行しており、それらの数値的な結果には非常に励まされているところだ」
一方、フォルクスワーゲン・グループによる“モータースポーツ活動の完全電動化”方針の発表を受け動向が注目されていた同グループ傘下のセアトは、フォルクスワーゲンやアウディがTCR車両の開発やサポートを打ち切るなか2020年型の新型TCR車両のティザー画像を公開。オンライン事前予約(https://prebooking.cupraofficial.com)を受け付けるとともに、今後もTCRにコミットしていく意志を明かした。
「クプラはモータースポーツの世界でつねに先駆的な役割を果たしてきた。我々はTCRプラットフォームの最初の開発者であり、引き続きTCRシリーズへのコミットメントを約束する」と、ステートメントで表明したクプラ・レーシングのディレクターであるジェイミー・プイグ。
この最新TCRモデルは新型クプラ・レオンをベースとし、空力効率が改善されたのを筆頭に、前後アクスルも完全新設計となりサスペンションジオメトリーを最適化。同時に車両の前後重量配分改善も果たしている。
搭載される2リッター直列4気筒直噴ターボの出力も向上し、よりモジュラー化された電装系は、軽く、強く、よりカスタマイズが容易なシステムにもなっているという。
この新型車両の開発は最終段階に入っており、10月からトラックテストが本格化され、すでにスペイン、ポルトガル、イタリアで複数のテストセッションをこなしている。