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投稿日: 2020.04.11 09:00
更新日: 2020.04.10 17:48

豪州SC:eスポーツ開幕戦はインディでも勝利した王者マクローリンが貫禄の連勝劇


海外レース他 | 豪州SC:eスポーツ開幕戦はインディでも勝利した王者マクローリンが貫禄の連勝劇

 ふたたびフィリップアイランドで行われた夜のレース2は、リバースグリッドの全16ラップに加えてピットストップが義務付けられると、接触バトルと戦略違いが交錯する混沌とした展開に。

 序盤はTickford Racingのジャック・ルブローク(フォード・マスタング)が後方で多発したインシデントにも助けられ隊列を率いると、周囲の接触やスピンをかいくぐったマクローリンとパスカーレが早めのピットストップ戦略で上位に浮上してくる。

 その3台に挟まれる形でWalkinshaw Andretti Unitedのブライス・フルウッド、チャズ・モスタート(ホールデン・コモドアZB)の2台を含む上位勢がファイナルラップへ向かうと、2番手のパスカーレが首位ルブロークにアタックを仕掛け、2台は最終セクターで接触を繰り返しながらのバトルを展開。

 最終コーナーでマスタングのリヤを突いたパスカーレのホールデンは、ワイドランになったルブロークのマスタングをかわしてホームストレートを立ち上がり、トップチェッカーを受ける劇的な決着となった。

R2の最終ラップで劇的な決着となったかに見えたアントン・デ・パスカーレvsジャック・ルブロークの首位攻防だったが……
2020年からTickfordのエースカーを得たルブロークが『Supercars All Star Eseries』初勝利を得ている

 しかし、この『Supercars All Star Eseries』でドライビング・スタンダード・オブザーバーを務めるクレイグ・ベアードは、レース終盤の接触に対して30秒加算のペナルティを課しルブロークが勝利を奪還。2位モスタート、3位マクローリンに表彰台が転がり込んだ。

 そしてこの夜、最後のレースがモンツァのグランプリサーキットへ移ると、19周の決勝を前に雪辱を期すパスカーレが2度目のポールポジションを獲得。しかし前戦ペナルティによりグリッドダウンとなり、フロントロウを確保していた王者マクローリンが視界良好のポジションを得た。

 すると先頭2台が並んで1コーナーシケインに突入した背後でマルチクラッシュが発生し、MSRのコステッキをはじめパスカーレ、フルウッドらをランオフに押しやる肉弾戦が勃発。

 さらに、隊列が接触バトルを展開しながらクルヴァ・グランデまで進んだところで、ほぼ全車がダメージを負っていることを受けセーフティカー(SC)が発動される事態となった。

 このSCピリオド中に多くのドライバーがピットへと向かったため、リスタートではウォーターズのマスタングが首位に立ち、マクローリン、モスタートは揃ってシケインでスピンを喫したものの、大きなポジションダウンを喫することなく隊列復帰することができた。

 一方、この晩に最速ドライバーのひとりであることを証明してきたパスカーレは、アスカリシケインでTeam Sydneyのクリス・ピザー(ホールデン・コモドアZB) にヒットされ、ここで波乱万丈の1日を終えることとなった。

 その後、徐々に先頭とのギャップを削り取っていった2番手マクローリンは、1コーナーシケインに狙いを定め、教科書通りのオーバーテイクを披露。首位浮上以降、終盤は燃料のマネジメントに徹しながらトップチェッカーをくぐり、わずか1リッターのガソリン残量でこの日2勝目をマーク。2位ウォーターズ、3位モスタートの表彰台となった。

 続く第2戦は4月15日開催で同じフォーマットと開催時間を採用。VASCヴァーチャル・パドックの一行はイギリス・シルバーストンとスペイン・バルセロナのF1トラックへと“移動”する。豪州のツーリングカーが国際サーキットでどのようなレースを繰り広げるかに注目が集まる。

モンツァでも終盤のオーバーテイクで勝利を飾ったスコット・マクローリン。これで週末2勝を飾ってみせた
2度のポールポジション獲得や首位攻防など、週末の主役を演じたアントン・デ・パスカーレ


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