続いて前戦結果トップ12のリバースグリッドで争われたレース2は、名門Target Competitionのアンドレアス・バックマン(ヒュンダイi30 N TCR)がリバースポールに着き、アウディのマグナスが並ぶフロントロウに。
するとヴァーチャルレースの最終ヒートらしくオープニングラップから荒れた展開となり、マグナスはふたたびの鬼門レ・コンブでホールショットを奪ったバックマンをバリアに押し出すと、その隙にアンドレイ・ステュデニック(FK8ホンダ・シビック・タイプR TCR/Brutal Fish Racing)が首位を奪い、テディ・クレーレ(プジョー308TCR/Team Clairet Sport)、マグナスと続くオーダーに。
オープニングラップ最終セクターで意地を見せたマグナスが、ファーニュでアウトサイドから仕掛けて2番手を奪還すると、後方ではクレーレとマット・オモラ(ヒュンダイi30 N TCR/BRC Racing)が接触し、代わってアズコナが3番手に浮上してくる。
続く2ラップ目のブランシモンにサイド・バイ・サイドで進入したクレーレとテンケのバトルがダブルクラッシュの結末になると、バリアに跳ね返ったマシンを避けようと後続も巻き込まれるマルチアクシデントに発展してしまう。
一方の首位攻防は、アズコナがバスストップ・シケインでロックアップしたマグナスをパスし、勢いそのままに5周目には首位浮上に成功。コンマ6秒圏内でナジー、ステュデニック、テンケが続く4ウェイ・バトルが繰り広げられる。
アズコナ対ナジーの優勝争いはお互いの出方を伺う神経戦の様相を呈すも、ファイナルラップを前にした7周目には、オールージュ〜ラディヨンの坂をテール・トゥ・ノーズで駆け上がったナジーが、スリップストリームを活用した教科書通りのオーバーテイクを決め、鮮やかにリードを奪っていった。
そのまま最終周で1秒強のマージンを築いたナジーがレース2も制し、アズコナ、ボルディズのトップ3となり、ナジーはこの連勝で週末最高の90ポイントを獲得する完璧な滑り出しを披露するとともに、現実のTCRヨーロッパ・シリーズでも開幕戦で使用可能なヨコハマタイヤのエクストラセットを手にした。
全7戦が予定される『TCRヨーロッパSIM Racing』シリーズ。続く第2戦はオーストリア・レッドブルリンクを舞台に、5月13日(水)に争われる。

