おなじく11周勝負のレース2は、今回のワイルドカード枠6人目のドライバーであるSuper2レギュラー、ジョシュ・ファイフ(ホールデン・コモドアZB/Brad Jones Racing)がリバースポールにつき、おなじくワイルドカード参戦のVASC3冠と『バサースト1000』7冠のレジェンド、クレイグ・ラウンズ(ホールデン・コモドアZB/Triple Eight Race Engineering)が並ぶフロントロウに。
するとスタート直後から複数のマルチクラッシュが発生し、ホームストレート上ではファビアン・クルサード(フォード・マスタング/DJR Team Penske)が、ターン1出口では僚友の王者マクラフランが巻き込まれ、クルサードやホールズワースのマスタングはボンネットを失うほどのダメージを負ってしまう。
この混乱を回避した先頭集団は、3番手スタートのノリスが素早くラウンズをかわして2番手に上がると首位のファイフを追走する。しかし、オープニングラップのトラック終盤で首位を奪ったのはBrad Jones Racingの伏兵トッド・ヘイゼルウッド(ホールデン・コモドアZB)で、3周目にノリスに首位を奪われるまでトップを死守する快走を見せる。
その後、各車が義務ピットを消化するなか、ポールシッターだったファイフがピットアウト直後のターン1クリップ付近で慎重にターンインしたところ、システムの誤判定かいきなり横転を喫し激しくロールオーバーするアクシデントが発生。しかし順位に大きな変動はなく、2位ウォーターズ、3位ヘイゼルウッドを従えて、ノリスがワイルドカード枠で2人目、自身参戦2戦目でSupercars All Stars Eseries初勝利を挙げた。
「とてもとても楽しい夜だった。レース1はそうではなくて、どう言い訳していいやらお詫びの言葉しかないけれど、あれ(ウォーターズへの追突)は僕のミスだった。もしかしたら凄い追い風だったかもしれないね!」と振り返ったノリス。
「でもドライブスルーの結果28位で終わったことを活用し、レース2では勝利を狙う必要があった。正直に言うと個人的にはリバースグリッドのファンではないし、観戦する分には良いけれど、このシステムで勝つのは最高の栄誉……というわけじゃない。純粋なグリッド位置から勝ちたいからね。でもこの小さな勝利には満足しているよ」
再び予選グリッド順でスタートが切られた20周のレース3は、ターン1出口でマクラフランと絡んで9位に終わったノリスだが、次週の第7戦開催地に予定されるNASCARの2大聖地、デイトナとシャーロットでのイベント参加にも意欲を見せている。
「もちろん100%準備OKさ。思わず聞き返したよ『デイトナとシャーロットってことは、次はオーバルなの!?』ってね」
ノリスの言葉どおり、続くSupercars All Stars Eseries第7戦は北米連戦が続き、1.5マイルオーバルのシャーロット・モーター・スピードウェイと、デイトナではロードコースを使用して5月20日(水)に争われる。


