「それでもほかのシリーズとは異なり、WTCRは非常に幸運な立場にある。スプリント・スタイルの形式により、週末に最大3レースのスケジューリングが実現可能なんだからね。また、開幕前の公式プレシーズンテストもキャンセルすることで合意を得ている」

 WTCRの“ワールドカップ・ステータス”は、FIAの規律的に複数大陸でのレースを必要とするが、FIAのツーリングカー部門はCOVID-19パンデミックに則して規制を迅速に修正し、欧州域内のみでの開催でも限定的にワールドカップの形態を維持する形となった。

「FIAとジャン・トッド代表は、急速に拡大する前例なき世界的伝染病への対応策として、非常に協力的な動きを示してくれた。我々にとって、この支援はとても有意義で感謝に値するものだ」

「また、スポーティングレギュレーション修正に尽力してくれたFIAツーリングカー・コミッションにも感謝の意を捧げたい。それらはこの改訂版カレンダー策定に大きな効力を発揮し、すべての週末に適用されることになる」

 また世界的な渡航制限により、チームのコスト面も考慮し断腸の思いでキャンセルしたアジア・ラウンドに関しては、2021年のシリーズ復帰を見据えて引き続き調整を続けていくとした。

「アジアでのイベントはWTCRの成功にとって極めて重要であり、中国、マカオ、マレーシア、韓国でのイベントに加えて、ホンダ、ヒュンダイ、Lynk&Coのサポートと理解にも感謝する」と、謝意をのべたリベイロ。

「もちろん、我々は自分たちの人生が正常に戻ることだけを望んでいるが、同時に賢明な態度でいなければならない。アジア・ラウンドの延期やキャンセルの決定をさらに6月末まで遅らせれば、WTCRだけでなくほかの多くのイベントとの膨大な量のリスケジュールが必要になる。シーズン後半の欧州戦にも代替スロットの可能性は残されていないんだ」

 この決定により、マカオGPはWTCRイベントを除いて地元シリーズやGTを中心としたイベントとして、今後の開催可能性を検討していくこととなる。

世界的情勢ながら、ホンダ、ヒュンダイ、Lynk&Coなど、アジアのマニュファクチャラーやファンには残念な決定となった
世界的情勢ながら、ホンダ、ヒュンダイ、Lynk&Coなど、アジアのマニュファクチャラーやファンには残念な決定となった

■WTCR世界ツーリングカー・カップ2020年カレンダー改訂版

ラウンド 開催日 開催地
Rd.1 9月12~13日 オーストリア/ザルツブルクリンク
Rd.2 9月24~26日 ドイツ/ニュルブルクリンク
Rd.3 10月10~11日 スロバキア/スロバキアリンク
Rd.4 10月17~18日 ハンガリー/ハンガロリンク
Rd.5 10月31~11月1日 スペイン/モーターランド・アラゴン
Rd.6 11月14~15日 イタリア/アドリア

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