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 最初のオントラックテストでは、おもにパワーデリバリーの性能と回生による充電能力の検証、その戦略的活用法の確認、さらにシステムの微調整や信頼耐久性の確認に充てられ、システムがNGTC規定マシンに搭載された際の問題点洗い出しや、実際のレースでどのように利用できるかを正確に把握することが期待されている。

 また、このハイブリッドの導入により現行のサクセスバラスト制度は廃止される予定で、Xtrac製共通ギヤボックス内に収められたモーターにより40馬力のパワーゲインを獲得し、1ラップあたり最大15秒間の使用制限時間を調整することで、性能均衡を図る狙いもある。

「だからこそ、まずは現行のNGTC規定ではどんなレースが繰り広げられ、この新システムがどんな違いをもたらすことが可能かを確認する必要がある。そしてもちろん、機構としての耐久信頼性を試すことも重要な側面のひとつだ。このシェイクダウンから、部品のいくつかを厳しいテストサイクルにかけたいと思っている」

 開発を担当したコスワース社によれば、この“P2 off-axis”はシステム定格60Vで20kgの重量となるバッテリーパックを搭載し、7.5kgの電気モーター、コントローラー、ポンプ、冷却パイプ、配線ケーブル類などを含めシステム総重量は64kgに抑えられ「NGTC規定ツーリングカーの運動性能にはほぼ影響を及ぼさない」範囲に納められたという。

「このハイブリッドはレースにおいて攻撃と防御の両面を司る役割があり、だからこそ、どのドライバーにも理解しやすく使いやすいよう最適な構成方法を備えたインターフェースにしたいんだ」と、早くもビジョンを描くターナー。

「ファンがそれを見て、何が起きているのかを理解できることも重要だ。関係者全員がこれからのテストを通じて学習プロセスを経験するが、まさにそれこそがこのテストプログラムの目的なんだ。僕らはこのシステムで何ができるかを確認してから、最良の戦略と展開を考えていくことになるだろう」

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