そのトヨタ、インフィニティを上回ったのが好調Team Dynamicsのカミッシュと、ディフェンディングチャンピオンのターキントンで、最速のBMW以下8台がコースレコードを打ち破り、17番手までが1秒圏内というハイレベルな予選バトルに。
ターキントンは今季からブラック基調へと変化したBMW330i Mスポーツで、シビックをわずか0.087秒上回る1分08秒998を記録し、自身21度目のポールポジションからレース1を戦うこととなった。
明けた日曜、ドライコンディションでスタートが切られたレース1は、ポールシッターと3番手に並ぶFRマシンに対し、蹴り出しで不利なFFシビックの2番手カミッシュがターン1で3番手に後退する。
するとBMWターキントン vs Q50サットンのFR使いチャンピオン同士のバトルが勃発し、テール・トゥ・ノーズで周回を続けた2台は4周目のオールドヘアピンで、Laser ToolsインフィニティがBMWのインサイドへ。サイド・バイ・サイドで立ち上がり、続くコーナーへのライン争奪戦となった2台はわずかに接触し、姿勢を乱したFRカーの内側から3番手カミッシュのシビックが一気に首位へと躍り出る。
すぐさま反撃に転じようとしたサットンだったが、5番手イングラムのカローラからプッシングを受けたBMWがインフィニティのテールにヒットし、Q50BTCCの116号車はたまらずスピンアウト。サットンは車列後方に下がる結果となり、ここで勝負権を失ってしまう。
直後に出動したセーフティカー(SC)明けリスタートでもポジションを守った首位カミッシュは、2番手のチャンピオンを従えて19周を走破。「アシュ(サットン)とコリン(ターキントン)はつねにバトルで熱くなることを知っていたからね。勝負に夢中で『僕のことを忘れた』と感じたときは、正直『チャンスだ』と思っていたよ」と、2020年開幕を飾る今季初勝利を手にした。


