同じく、妹のジェシカとともにホッケンハイムでTarget Competitionのマシンをドライブしたアンドレアスも「ふたたびTCRドイツのグリッドに戻ってこれて光栄だ」と週末に向けた意気込みを語っている。

「このシリーズは本当にハイレベルでドライバーの水準が高く、結果を出すのは簡単ではないだろう。それでもレーストラックに戻ってふたたび戦えるのは良い気分だ。それに長い休暇を経て、TCRヨーロッパ・シリーズに復帰する前の良い準備にもなるだろうね」

 またTCR規定ツーリングカーを統括するWSCグループは、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響で延期されていた2020年向けBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)の最新リストを更新。アルファロメオ、アウディ、クプラ、ヒュンダイ、起亜、MG、スバル、そしてフォルクスワーゲンのウエイトや最高出力、最低地上高に変更を加えている。

 この性能調整の変更はエンジンダイノ、風洞、CoG(センター・オブ・グラビティ/車両重心)テストの計算に基づいて決定されているが、従来のように全車両を一堂に集めてのBoPトラックテストは、感染症対策の観点からキャンセルとなった。

 その主な変更点を挙げていくと、2019年度のEVO版と言えるアルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCRとイタリアのトップランが製作するスバルSTI TCRはバラストが30kg削減され、ジュリエッタ・ヴェローチェTCRは最低地上高10mm減の70mmに。一方、オリジナル版とも言える初代アルファロメオ・ジュリエッタ RF TCRは、エンジン出力が100%から102.5%へと増強されている。

 そしてシリーズを席巻するヒュンダイ勢では、WTCRチャンピオンカーのi30 N TCRが20kg削減の上でエンジンパワーも95%から97.5%へとわずかに改善。一方、北米を主戦場とするヴェロスターN TCRも10kgの削減が実施されている。

 その他、チャイナ・シリーズや昨季のモータースポーツ・ゲームスにも参戦したMG6 Xpower TCRは20kgのダウン。アウディRS3 LMS、クプラ・レオンTCR、STARD製のキア・シードTCR、そしてフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRは、DSG車両を除いて全車10kgの削減を受け、さらに起亜以外は車高10mmダウンとなっている。

2020年はともにTCRヨーロッパの本格プログラムに挑む予定のアンドレアス&ジェシカのバックマン兄妹
WTCRでチーム王者を獲得したLynk&Co 03 TCRや、FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRのBoPは不変となっている

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