レース距離110kmのスプリント戦で早めに仕掛けた2番手ウインターボトムは、かつてのライバルでもある7冠王者のテールに迫ると、3周目にはダンロップのソフトコンパウンドの発動も活かして早めのオーバーテイクに成功。首位に浮上し、独走体勢に持ち込むべくスパートを開始する。

 しかしウインターボトムの野望は続く5周目に打ち砕かれ、中団のクラッシュでシーズン再開後初となるセーフティカー(SC)導入が決定。これで各陣営ともピットへとなだれ込み、先頭集団も後半のロングスティントに向けたフレッシュラバーへと交換していく。

 ここでハードコンパウンドを選択したウインカップ、マクラフラン、そしてウインターボトムらに対し、ソフトを選択する勝負に出たのが予選6番手のパスカーレと、2010年チャンピオンで8番グリッドスタートだったジェームス・コートニー(フォード・マスタング/Tickford Racing)の2台で、リスタート直後にはパスカーレが堂々の首位浮上に成功。コートニーもマクラフランやウインカップを仕留め、すぐさま2番手に上がってくる。

 さらに追い討ちを掛けるように、ピットアウト時にパスカーレと交錯したウインカップには「アンセーフリリース」のペナルティで15秒が加算、SC明けリスタートではコントロールライン手前で前走コートニーの前に出たマクラフランに対し、同じく15秒のペナルティが課されることに。

 これで楽になったソフト装着の2台は、この日2度目のSCリスタートも無難にこなし残り10周のマッチレースを展開。パスカーレが第3戦シドニーから9年ぶりフォード陣営に電撃復帰したコートニーを抑え切り、悲願のVASC初優勝を手にした。

「ピットボックスではタイトな瞬間もあり、マシンにはダメージが残ってまっすぐ走らなかったからヒヤヒヤしていた。でも勝てる戦略だったし、それを遂行することだけに集中した。価値ある初勝利になったよ」と喜びを語ったパスカーレ。

 最後の表彰台となる3位には終盤の逆転劇でスコット・パイ(ホールデン・コモドアZB/Team 18)が入り、4位のウインターボトムと並んでTeam 18が上位フィニッシュを達成。5位にはクリス・ピザー(ホールデン・コモドアZB/Team Sydney)が続き、コートニーの抜けた新興チームが最上位リザルトを獲得している。

 明けた日曜のレース2、レース3に向けては、ともにマクラフランが今季6回目、7回目のポールを獲得する“週末予選ハットトリック”を決めると、2度のセーフティカーにも動じずウインカップ、クルサードを従えてレース2を完勝。そして最終ヒートのレース3は、一転ウインカップが後輪2本交換で見事なタイヤマネジメントを披露しマクラフランを逆転。今季2勝目、キャリア通算120勝目を飾り、3位には僚友の“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(ホールデン・コモドアZB/Triple Eight Race Engineering)が入っている。

急遽、フォードのシートを得た2位ジェームス・コートニー(左)は、COVID-19で活動休止となったウィル・デイビソンを思い、感極まる場面も
R3でもスコット・マクラフランを相手に再び際どいリリースを見せたジェイミー・ウインカップ陣営だが、こちらはお咎めなしの裁定に
土曜はトラブル続きだったSVGは、夜通しの修復作業が実りR3で表彰台までカムバック

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