明けた日曜日も午前から予選が実施されると、このセッションで貫禄を見せたのがそのマグヌッセンで、北米では長くコルベット・レーシングのワークスドライバーを務めた大ベテランは、僚友シルベストを2番手に従えてシリーズ初のポールポジションを獲得。前日の不振を挽回し、LM Racingがフロントロウを占拠する原動力となった。
しかし、日曜レース1のスタートで再び主導権を握ったのは3番グリッドにつけたエルガードで、自身も「ほぼ完璧だった」と自画自賛するスタートで首位奪取に成功すると、その後は18周にわたって巧者マグヌッセンを抑え込み、0.562秒差でフィニッシュ。
続くレース2でもリバースグリッドのフロントロウ発進を活かした元GT経験者のジェイコブ・マティアセン(アルファロメオ・ジュリエッタTCR/Insight Racing)のペースに追随し5位に入ったエルガードは、この2ヒートの合算ポイントでグリッドを決めるレース3に向け再び最前列を確保。前日の再現とばかりにジェンセンを引き連れ14周を走破したエルガードが、週末3度目のトップチェッカーを受けた。
一方、予選でポールを記録しながら、2位表彰台と最終ヒートの4位に終わった地元の英雄マグヌッセンは、このレースウイーク中に所属するLM Racingとの契約を2023年末まで延長することを発表。チームは2021年からデンマーク国内の正規輸入代理店とディーラーネットワークのサポートを受けLM Racing with CUPRAとなり、今季からデリバリーが開始された新型『Cupra León Competición TCR(クプラ・レオン・コンペティションTCR)』を導入するとアナウンスした。
「インポーターからの支援が得られるのは、デンマークのモータースポーツにとって大きな前進だろうね」と語ったマグヌッセン。
「この結果、チームは今後の数シーズンにわたって長期的なビルドアップに取り組むことが可能になる。新型クプラにスイッチするのも本当に楽しみだ。マシンの出来が相当に良いと聞いているし、もう今から待ちきれない気分だよ」
続くTCRデンマーク・シリーズ第3戦は、9月26〜27日にリング・ユールスランドで開催され、F4デンマーク選手権開幕戦との併催が予定されている。


