これで299ポイントのバッファーを得て最終ヒートに臨んだマクラフランは、ウインカップの前でフィニッシュするだけでタイトル獲得が可能となる有利な条件に持ち込むと、おなじマスタングに乗るウォーターズを先行させ、直接3番手のウインカップを抑え込むレースを見せる。
ピット戦略の挽回でアンダーカットを狙ったレッドブル・レーシング・オーストラリアだったが、ウインカップを前に送り出すことは叶わず。ウォーターズが今季初優勝を決め、2位マクラフラン、3位ウインカップの順でチェッカー。マクラフランは50年以上に及ぶスーパーカーの歴史上初のハットトリックを決めたフォード・ドライバーとなり、3年連続のドライバーズタイトル獲得となった。
「ピットレーンに並ぶすべてのチームにとって、このシーズンがとても厳しいものだったことはあらゆる場面で説明されてきた。僕にとっても、このタイトルはキャリア最高のものだと言える」と、喜びを語ったマクラフラン。
「今季も浮き沈みがあるなかで、クルーはその原因をすぐさま究明し、次の週にはまたこうしておなじトラックで勝負に挑む必要があった。その厳しい条件で得たタイトルには格別のものがあるよ」
「(フォード・ファルコンFG-Xで獲得した)2018年の最初のタイトルもクールだったけど、2019年はちょっとクレイジーなものだった。なぜなら、明らかに速いマシン(マスタング)を持っていたという点で、多くの議論が巻き起こったからね。だからこそ、今季の連覇は僕らチームが最高の能力を持ち、タイトルに値するんだという証明になった気がするんだ」
続くVASC最終戦は2000年シーズン以来のフィナーレを飾る『バサースト1000』が控える。すでにタイトル決定後の1戦とはなるも、コドライバー登録のセカンドドライバーも含め、10月15~18日の週末にシリーズ最大の祭典での栄冠を目指し、白熱の真剣勝負が繰り広げられる。


