更新日: 2016.11.08 16:20
TOYOTA GAZOO Raacing NASCARテキサス レースレポート
NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第21戦 Striping Technology 350
開催日:11月4日
マット・クラフトンが惜しくも2位
“チェイス”争いは更なる混戦に
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第21戦「Striping Technology 350」が11月4日(金)にテキサス・モーター・スピードウェイで開催された。
全23戦で競われている2016年シーズンも残り3戦。今季よりトラック・シリーズでも採用されたプレーオフ“チェイス”システムでは、現在6名が残り、最終戦を争う4名を選抜する3戦“ラウンド・オブ・6”の2戦目となる。
トヨタ勢はこの6名のうち4名を占め、タイトル獲得へ向けての戦いを続けている。ここテキサスでトヨタは過去16勝と強さを見せており、うちマット・クラフトンが2勝、今年春の大会ではウィリアム・バイロンが勝利を飾っている。
4日(金)午後7時50分に1.5マイルオーバルを147周(220.5マイル:約350km)して競われる決勝レースがスタート。
今大会は、クラッシュやスピンによるイエローコーションが一切発生せず、トラック・シリーズにのみ今季から採用されたグリーンフラッグランの時間制限(グリーンフラッグランが20分間続くと強制的にイエローコーション)によるコーションが3回のみという珍しい展開となった。
序盤トヨタ勢は苦戦。今季最多の6勝を挙げている18歳のルーキー、バイロンは3番手スタートながらハンドリングに苦しみじりじりと後退。6番手スタートのベテラン、ティモシー・ピーターズは最初のイエローコーション時にピットロードのスピード違反。7番手スタートのクラフトンは序盤バッテリートラブルに見舞われポジションを落とすこととなった。
そんな中、トヨタの“チェイス”組では上位に立ったのが9番手スタートの21歳、クリストファー・ベル。15周目には3位へ浮上し、トップ5圏内での走行を続けた。
今季“チェイス”を争うドライバーの中では唯一のチャンピオン経験者であるクラフトンは、序盤ポジションを落としたものの、ベテランらしく3度のピットで着実にハンドリングを修正しながら上位へと復帰。最後のピットでは素早い作業で2位へと3つポジションを上げると、再スタートでのサイド・バイ・サイドのバトルを制し、ついに首位に立った。
前戦マーティンズビルでトラブルにより17位フィニッシュと、“チェイス”争いでやや後れを取ったクラフトンは、ここで勝利を挙げて一気に最終戦への切符を手にしたいところだったが、再スタート時の接触でハンドリングに不調をきたしており、残り3周というところでライバルの先行を許すこととなり、惜しくも2位でフィニッシュ。
バイロンは何とかトップ10をキープし6位。トップ10圏内を走行するも終盤のエンジントラブルと接触でポジションを落としたベルが11位。ピーターズは14位に終わった。
今大会、勝利を挙げたのは前戦に続いて“チェイス”ドライバーのジョニー・ソーター(シボレー)。このため、新たな“チェイス”最終戦進出ドライバーは発生せず。トヨタ勢はバイロン、ベル、クラフトン、ピーターズが5ポイント差で競っており、次戦フェニックスで残る3つの椅子を争うこととなる。
次戦第22戦は11月11日(金)にフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催される。
ドライバー マット・クラフトン:
「終盤は僅かにターン2で壁にヒットし、ハンドリングが狂ってしまった。何とか車を制御し、後続を抑えたかったが叶わなかった。先頭を走り、気流の乱れがない状況では速かったが、周回遅れが出てくる中では苦しかった。トラブルにも見舞われたが、ピットでのクルーの働きは本当に素晴らしかった。勝てなかったものの、レースを通して戦い続けた結果で、満足している」
<キャンピング・ワールド・トラック・シリーズの“チェイス”>
今季よりエクスフィニティ・シリーズと、キャンピングワールド・トラック・シリーズでもプレーオフ“チェイス”システムが採用されることとなった。キャンピング・ワールド・トラック・シリーズでは、全23戦のシーズンのうち、終盤の7戦でタイトルを争う。開幕からの16戦全ての決勝に出場し、ランキング30位以内に入った上で、シリーズ戦勝利を挙げたドライバーと、ランキング上位のドライバーから8人が選抜。
“チェイス”進出者のポイントはリセットされ、3戦ずつの2ラウンドを戦い、各ラウンドごとに未勝利のランキング下位2名が脱落しポイントをリセットして次ラウンドに進む。最終戦に残った4名のうち、最上位フィニッシュを果たしたドライバーがチャンピオンとなる。