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 日曜午前のウォームアップ走行でもアンドレ・ハイムガートナー/ディラン・オキーフ組(フォード・マスタング/ケリー・レーシング)が最速を記録して迎えた決勝。この日はレース前から嵐が到来する予報が出されていたため、主催者は急遽タイムスケジュールの変更をアナウンスし、スタート時刻を当初の11時30分から30分早め11時から全25台のマシンがマウントパノラマでの161周に挑んでいった。

 序盤は各車静かな立ち上がりを見せ、ドライ路面のもとで20周前後に最初のルーティンピットを終えると、33周目にこの日最初のアクシデントが発生する。

 その当事者はなんと『バサースト1000』で4勝を誇るシリーズ7冠王者のジェイミー・ウインカップ(ホールデン・コモドアZB/トリプルエイト・レースエンジニアリング)で、9番グリッドからスタートしたクレイグ・ラウンズ(『バサースト1000』7勝の記録を持つ)から5番手でマシンを引き継いだウインカップは、エレバス・モータースポーツのコステッキとの勝負でインサイドを取られると、ターン4の“The Cutting(ザ・カッティング)”アウト側へと押しやられる。

 すでにタイヤカスの蓄積したレコードライン外側はほとんどグリップせず、レッドブル・レーシング・オーストラリア(RBRA)の888号車はそのままウォールの餌食となってしまう。

 このクラッシュで最初のセーフティカー(SC)が導入されると、首位を入れ替えながら周回数を消化していく王者マクラフラン/ティム・スレード組とウォーターズ/デイビソン組に対し、スタートからダブルスティントをこなしたタンダーの97号車RBRAホールデンが3番手へと浮上。その背後に、ウインカップ撃墜で勢いに乗るパスカーレ/コステッキ組が迫っていく。

 50周を過ぎたところでふたたび後方でクラッシュが発生し2度目のSCが入ると、そのリスタート直後にレースの行方を決定づける出来事が。ペースカー先導走行からレーシングスピードへと復帰したタイミングで、トラック上にはついに雨粒が落ち始め、スリックタイヤを履く全車はレインタイヤ装着のタイミングを測り、順位がシャッフルされることに。

シリーズ7冠王者のジェイミー・ウインカップ(ホールデン・コモドアZB/Triple Eight Race Engineering)が、序盤33周目に姿を消す波乱に
幾度かのリスタートもこなし、スタートから最多リーディングラップを奪った王者スコット・マクラフラン/ティム・スレード組(フォード・マスタング/DJR Team Penske)
「雨が降り続けなかったのもありがたかったし、タイヤが磨耗してからのペースも抜群だった」と勝因を振り返ったSVG

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