するとシグナルブラックアウトで29周のレーススタートの瞬間、2番手にいたヴィヴィアンのカローラが痛恨のストールを喫し最後尾へ下がり、代わって2019年のホンダ・レーシング・アルゼンティーナ by RAMレーシングから、今季はトヨタ陣営のサテライトチームへと移籍したリカルド・リサッティ(トヨタ・カローラSTC2000/マイダス・カレラチーム)がシボレーの背後に浮上。3番手にはレース復帰を果たした開幕戦3位表彰台獲得のスピードスター、26歳のサンテロが、ファクトリー仕様のカローラSTC2000で続いていく。
さらにオープニングラップの攻防で2019年チャンピオンのリオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT/ルノー・スポール・アルゼンティーナ)をパスし、現選手権首位でチームの絶対的エースであるマティアス・ロッシ(トヨタ・カローラSTC2000)が4番手に上がり、TOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナ(TGRA)が早くもシボレー包囲網を形成する。
しかしレースはここから膠着状態となり、18周目に13番手走行中だったマルセロ・チャロッキ(シトロエンC4ラウンジ/FDCモータースポーツ)がサスペンションを壊してリタイア以降も、上位勢には大きな影響なく終盤戦へと入っていく。
後方では、27周目にフィアット同士で接触を引き起こしたフランコ・ジロラミ(フィアット・クロノスSTC2000/フィアットDTAレーシング)とマティアス-ムニョス・マルケージのアクシデントを好機に、デビュー3戦目を迎えた元F1跳ね馬ドライバーのルーベンス・バリチェロ(トヨタ・カローラSTC2000/TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニア)が、12番手走行からトップ10圏内に浮上する。
しかしそれ以外に大きなポジション変動はなく、そのままレイバーが29周を走破してトップチェッカー。今季初勝利を飾り、2位にはプライベーターとして奮闘のリサッティが入って、COVID-19陽性明けのサンテロが3位表彰台に。4位にもルノーのペーニャを最後まで抑え切ったロッシが続き、トヨタ・カローラSTC2000が2~4位を占めた。
これでロッシが選手権首位をキープし、2位にシボレーの2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)、そして2017-18年王者のファクンド・アルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT/ルノー・スポール・アルゼンティーナ)が続くオーダーとなったSTC2000シリーズ。一行はこのままコルドバに留まり、第4戦も10月31日~11月1日の週末に同地での連続開催が予定されている。


