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「昨日のペナルティを理解するのは大変だった。何か間違ったことをしたら同意できるが、誰もがリスクをとっていた。でも今は未来について考えたい。僕は今朝から成すべきことに集中していたし、小さなチームとして達成していることを本当に幸せに感じることができる。グリッド上で実現しているレベルと競争力を心から誇りに思う」と、喜びを語ったベルネイ。

 続くリバースグリッドのレース2も緒戦の展開をリピートするかのようなレースとなり、ポール発進だった2018年TCRヨーロッパ王者アズコナが終始レースを支配。その背後では、4番グリッドだったイバン・ミューラー(Lynk&Co 03 TCR/シアン・レーシングLynk&Co)がタルキーニとルカ・エングストラー(ヒュンダイi30 N TCR/エングストラー・ヒュンダイN/リキモリ・レーシングチーム)を仕留めて、2番手で1コーナーへと突入していく。

 同じように7番手だった僚友ウルティアも自身の前戦を再現してオープニングで3番手へと浮上し、そのままのポジションでフィニッシュラインへ。これでアズコナは自身初のWTCR勝利を飾ったばかりか、地元マニュファクチャラーが投入した2020年デビューの新型『クプラ・レオン・コンペティションTCR』にも初の世界戦勝利をプレゼント。そして今季ワールドステージ復帰を決めたハンガリーのゼングー・モータースポーツにとっても、5年越しのWTCR初優勝獲得となった。

「僕のホームレースで勝てただけでも信じられないのに、最初から良いスタートを決めて完璧な勝利を飾ることができた。最初から言っているように、この新型クプラはスタートがとても簡単で速いんだ。ゼングー・モータースポーツとクプラにとって今季はとても大変なシーズンだったから、この勝利はその努力に値するものだと思っているよ」とアズコナ。

 続くレース3もフロントロウ2番手からスタートしたLynk&Coのビョークがターン1で先手を取ると、オープニングラップのヘアピン進入で姿勢を乱したヒュンダイのエングストラーが、ネストール・ジロラミ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/ALL-INKL.DE・ミュニッヒ・モータースポーツ)を巻き添えにクラッシュ。これでいきなりのセーフティカー導入となる。

 リスタート後は3番手だったウルティアもアウディのマグナスを仕留めて早々に2番手へと浮上し、終盤はWTCC世界ツーリングカー選手権最後の王者であるビョークを追い詰める勢いを見せフィニッシュ。3位には8番手スタートからオーバーテイクショーを演じたタルキーニが入っている。

 この週末を通じて優勝争いに絡めなかった選手権首位ヤン・エルラシェール(Lynk&Co 03 TCR/シアン・レーシングLynk&Co)と、同ランキング2位のエステバン・グエリエリ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/ALL-INKL.COM・ミュニッヒ・モータースポーツ)は26点差で最終戦へ。数字上はトップ11人までタイトルの可能性が残された1戦は、前述のとおり11月14~15日にふたたびここモーターランド・アラゴンで雌雄を決する。

「この先も、このマシンとならより多くの勝利を手にすることができるはず」と、期待を語ったR2勝者のミケル・アズコナ
R3のスタートで優位を手にしたテッド・ビョーク(Lynk&Co 03 TCR/Cyan Performance Lynk&Co)が、久々の復活劇を演じた
ウルグアイ出身で、シングルシーターからTCRに移行してまだ3年のサンティアゴ・ウルティア。Lynk&Coの抜擢に応える走りを披露した
参戦車中最大の60kgを搭載したFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRは奮わず。「重さの影響が甚大だった」とエステバン・グエリエリ

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