そのカナーンにとって、SCBシリーズでの最大の課題はいくつかの未知のサーキットと、まだ新しいマシンであるトヨタ・カローラの習熟になる。
「ストックカーのカレンダーを眺めると、4つか5つは知らないサーキットがある。そのトラックやマシンの特性を学ぶと同時に、このカテゴリーの週末がどのようなダイナミズムで回っていくのかも知る必要がある。でもそれが達成できる自信はあるし、期待値はとても高いよ」と続けたカナーン。
このSCBでつねにトップチームの座を争って来たフルタイム・スポーツのフェレイラ代表も、カナーンの加入は「チームにとって悲願だった」と強調した。
「まず初めに、テキサコのブランドを8シーズン連続でフォローできたのは、我々チームにとって大きな誇りの源だ。そしてトニーが素晴らしい適応力を持ち、最初から彼のパフォーマンスと才能がすべて発揮できるよう、我々は一生懸命働くつもりだ」と語ったフェレイラ代表。
「トニーの加入でチーム全体が非常にやる気に満ち、つねに最高のパフォーマンスと進化を求めているのが伝わってくる。2021年の開幕戦が本当に楽しみだよ」
その言葉を受け、カナーン自身もトラックでテキサコ・カラーを代表する意気込みと、その重要性を語っている。
「(SCBで3連覇を達成したダニエルの父で、元F1ドライバーの)チコ・セラがテキサコ・カラーのマシンでタイトルを獲得したことを覚えている。アメリカでは、この象徴的なマシンはNASCARのアーニー・アーヴァンを思い出させる。ファン-パブロ・モントーヤも、そのNASCARでテキサコのカラーリングでレースをしていたね。彼らはともにビッグネームであり、モータースポーツで非常に強力なブランドを持っているんだ」と続けたカナーン。
「そのマシンをドライブするからには、僕もその期待すべてに応えたいと思っているし、表彰台の最高位に立つためにどんな努力も惜しまない覚悟さ」

