マット・ニールとの名コンビで2017年までチームの顔としてBTCCを戦い、2012年、2015年、2016年と3度のドライバーズチャンピオンに輝くシェドンは、2018年よりアウディスポーツに加入しWTCRへと転向。TCR規定のアウディRS3 LMSをドライブしてきた。
しかし、2020年はそのアウディがWTCRのプログラムを打ち切ったことで本格的な活動の場を失っていたシェドンは、ニールのサイクリング事故による離脱の穴を埋める形で、2020年序盤のテストで久々にNGTCシビックのステアリングを握っていた。
「そのFK8シビックのドライバーズシートに戻るのが待ちきれない気分だよ!」と、古巣復帰の喜びを語ったシェドン。
「WTCR転向後も僕はずっとチームと連絡を取り合っており、マットが怪我をした2020年の初めにテストの打診を受けた際には、すぐにマシンに飛び乗ったよ。それは素晴らしい気分だった。FK8型の新しいクルマをドライブしたのは初めてだったけど、ピットレーンがオープンになった瞬間すぐに体に馴染んだよ」と続けたシェドン。
「僕は昨季のチャンピオンシップにも目を光らせていたし、非常に競争が激しいのは理解している。でも僕の戦いへの決意はかつてないほど高く、彼らとの勝負に全力を尽くすつもりだ」
現在42歳のシェドンはBTCC通算48勝を挙げており、これは今でも歴代トップ5にランクインする戦績でもある。僚友として長年その活躍を見て来たニールも、元チームメイトの復帰を歓迎するコメントを残した。
「もちろん、フラッシュを僕らのクルマに戻すのは素晴らしい決断だ! 彼はチームを知っており、僕らの働き方も知っているんだからね」と続けた、2005年、2006年、そして2011年BTCC王者でもあるニール。
「彼は昨季のテストでペースを失っていないことを証明済みだし、この復帰にもノープレッシャーだろう。フラッシュにはいつだって、素晴らしい戦績を期待してしまうのは当然だよね」
シェドン起用をアナウンスしたチーム・ダイナミクスだが、もう1台のドライバーズシートに54歳のニールが座り“黄金タッグ復活”となるかは明らかにしておらず、2020年シーズン終盤には「今後のキャリアについて再考したい」と、引退も匂わせていたニールが続投となるかは不透明のまま。パドックでは2021年に向け『チーム・ダイナミクスはまったく新しいラインアップを採用する』との見方が広まっている。


