Chevrolet YPF Team(シボレーYPFチーム)のアグスティン・カナピノ、ベルナルド・レイバー(シボレーYPFクルーズ)ともにパンクで戦線離脱の憂き目に遭うのを尻目にリードを広げ、ロッシ、ペーニャ、そしてサンテロの順位でチェッカー。4位にはルノー・スポール・カストロール・チーム新加入のダミアン・フィネンチ(ルノー・フルーエンスG)が入り、バリチェロのカローラが続くトップ5となった。

 明けた日曜午前の計時予選でもトヨタvsルノーの構図は変わらず、今度はトヨタの“スピードスター”ことサンテロがポールポジションを獲得。ルノーのペーニャもフロントロウを死守し、3番手に予選自己最上位のバリチェロ、4番手に雪辱を期すシボレーのレイバー、そして5番グリッドにホンダ陣営加入のTCR経験者、ホセ-マニュエル・サパーグ(ホンダ・シビックSTC2000)が続いた。

 40分+1ラップで正午にスタートが切られたフィーチャーレースは、土曜のお返しとばかりに蹴り出しで勝ったルノーのペーニャがホールショット。カローラの鼻先を抑えて首位で1コーナーに入っていく。

 その後方では、前日のパンクで17番グリッドからの勝負を強いられた2016年王者カナピノのシボレーが、2021年から運用開始となった“プッシュ・トゥ・パス”を使用し追撃を開始。すぐに11番手へと進出する。

 これで全ドライバーが一定時間、40PSのエクストラーパワーを得られる9回のチャンスがアクティブになると、トヨタのヴィヴィアンやホンダのファビアン・シャナントゥオーニらが積極的に活用を見せ、集団バトルを繰り広げる。

 一方、首位争いを展開するペーニャとロッシも、追いすがるカローラに対しルノーがプッシュ・トゥ・パスの追加ブーストで応戦し、オーバーテイクを許さず。2019年チャンピオンはそのまま2番手ロッシ以下、サンテロ、フィネンチ、バリチェロの隊列に2秒強のマージンを維持してフィニッシュラインへ。スタート勝負や新機構の恩恵を存分に活用したペーニャが、前日の悔しさを晴らす今季初勝利を飾った。

 一方、終盤にはそのプッシュ・トゥ・パスを使用してトップ10圏内に進出していたシボレーのカナピノは、ホンダ移籍のアルドゥソも仕留めて8番手にまで上がっていたものの、次戦に向け「ポイントを獲得したすべてのドライバーには、次のラウンドでグリッドペナルティが与えられる」とのスポーティング規則を嫌って自らドロップバック。次週の第2戦を有利に進める戦略的判断を下している。

土日ともに好調を維持したシリーズ2年目のルーベンス・バリチェロは、ともにトップ5フィニッシュを果たした
速さを見せながら、土曜はトラブルで好機を逃したChevrolet YPF Team(シボレーYPFチーム)のアグスティン・カナピノ
これでリオネル・ペーニャが29点で選手権首位に立ち、25点でトヨタのロッシが追う展開となっている

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