更新日: 2021.03.23 13:59
骨折でさらに覚醒!? SVGが17番手からの大逆転含む、週末3連勝の離れ業/RSC第2戦サンダウン
すると直後の3周目にターン4でアクシデントが発生し、セーフティカー(SC)導入でレースは仕切り直しに。直後の7周目にリスタートが切られると、数周でピットウインドウが開き、まずはモスタートがアンダーカットを狙ってリヤ2輪交換でウインカップへの逆襲を狙う。
その後もクリーンエアでの走行を求めた上位勢が早めのピット作業に向かうと、後方からみるみるポジションを上げて行ったのがSVGの97号車。36周、レース距離112kmの中間地点で5番手にまで浮上すると、タイヤ交換を引っ張りに引っ張る戦略で25周目には首位浮上に成功。このタイミングですぐさまリヤ2輪交換を行い、5番手でコースへと復帰する。
誰よりもフレッシュラバーの状態で残り10周を戦う体勢に持ち込んだSVGは、今季からDick Johnson Racing(ディック・ジョンソン・レーシング/DJR)に移籍したアントン・デ・パスカーレ(フォード・マスタング)を素早く仕留めると、モスタート、ウォーターズ、そしてウインカップが争うトップ3に迫っていく。
残り2周時点で首位から陥落してきたモスタートにウインカップが仕掛けた隙を突き、一気に2番手へと進出したSVGは、ファイナルラップのターン1でウォーターズのインを一閃。そのまま通算43度目のトップチェッカーをくぐる劇的な勝利を飾った。
「優れた外科医、高圧室、僕の身の回りの世話をしてくれた素敵なガールフレンド、彼らが本当に僕を助けてくれた。今も痛みはあるし大変な数週間だったが、マシンのなかでは素晴らしい気分になれた。うまくいけば最高のショーになると考えていたが、最後までトライしたよ」と、そのドライビング同様マシンを降りてからも冷静に振り返った勝者SVG。
「ここの縁石は高く、その衝撃が怪我にどれほど影響するかは未知数だったが、痛みはそれほど悪化しなかった。ドライブしてもダメージはないし、明日も大丈夫だと思うよ!」
その言葉どおり雨模様となった日曜午前の予選で、ウインカップを従えポールポジションを得たSVGは、路面ミューの低下にも助けられミックスコンディションのレース2でポール・トゥ・ウインを記録。そのまま最終のレース3も危なげなく制して、今季獲得可能な最大ポイント数の600点に到達。予選ボーナスポイントの5点も加えて、ランキング2位に浮上したウインカップに対し150点差と大きなリードを手にしている。