レース1スタートこそフロントロウに並んだ公式練習最速のTickford Racing(ティックフォード・レーシング)、キャメロン・ウォーターズ(フォード・マスタング)にホールショットを奪われたものの、落ち着いて対処したSVGはバックストレートエンドですぐさまポジションを取り戻し、オープニングラップを首位で通過。

 チェッカー間際には4ポジションアップの力走を見せた僚友の7冠王者ウインカップを従えて、自身6連勝をワン・ツーフィニッシュで飾る、完璧なレースを披露した。

 明けた日曜午前の計時予選では、前日6位に敗れ去ったウォーターズが2戦ともにポール獲得で先手を打つも、このレース2で2番手グリッドから発進したウインカップがレース全域で老獪にプレッシャーをかけ続けると、終盤の逆転劇で今季初勝利。自身通算123勝目を挙げると同時に、SVGの連勝をストップさせる結果となった。

 このレース2でも、2位のSVG、そして前日のアントン・デ・パスカーレに代わり3位に入ったDick Johnson Racing(ディック・ジョンソン・レーシング/DJR)、ウィル・デイビソン(フォード・マスタング)の背後4位まで下がっていたウォーターズは、続く最終ヒートで失地回復を期すことに。

 しかし再び主役をフロントロウ発進のライバルに奪われるかたちになり、スタートでリードを得たモスタートが、そのまま後ろを振り返ることなくスパート。WAUにとっては2018年のF1併催戦のアルバートパーク以来、そして自身にとっては元同僚を下してのチーム移籍後初優勝と、ホールデン・コモドアZBでの2年越しの初勝利を飾ることとなり、同時に昨季から続くトリプルエイト勢の連勝を『8』で止める価値あるリザルトを手にした。

「僕自身も2019年以来の勝利だが、ここまで本当に長く感じたよ」と、今季はTCRオーストラリアでのデビュー以降、連勝を飾っているモスタート。

「前回のサンダウンではポールポジションを獲得しながら、表彰台にさえ上がれなくて『今季も我慢の年なのか』と感じていたんだ。この狭いトラックで予選は混戦になったが、週末を通じてうまくセットアップをまとめることができた」と続けたモスタート。

「ついに勝利を勝ち獲れて本当に興奮したし、チームには最高の報酬だ。表彰台からガレージに戻るあいだに、20kgも痩せたような気分だ(笑)。次は得意なザ・ベンドだし、このレベルの自信を得て臨めるのが本当に楽しみだ」

 これで865点でランキング首位を行くSVGと、同726点でランク2位浮上のウインカップに続き、700点で3位に浮上したモスタート。続く第4戦ザ・ベンド・モータースポーツパークでのスーパースプリントは、5月8~9日の開催が予定されている。

開幕から予選最速を記録するスピードを披露していたチャズ・モスタート(ホールデン・コモドアZB)がここで躍動
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今季からRSCデビューのTCRオーストラリア初代王者ウィル・ブラウンは、キャリアベストの2戦連続5位を獲得した
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「これまでの表彰台も励みにはなったが、やはり勝利の重さは格別だ」と、喜びを語ったチャズ・モスタート
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