さらにこの日は、コデア以外にも多くのドライバーが審議対象としてCBA(ブラジル自動車連盟/Confederação Brasileira de Automobilismo)からペナルティ裁定の処分を受け、バリチェロとゾンタも「規定された必須ウインドウ外でのピットストップ作業」を実施したとして失格処分に。
バリチェロのチームメイトでTexaco Racing team(テキサコ・レーシング・チーム)から参戦のカナーンも、ターン11でクラッシュしリタイアを喫する厳しいデビュー戦となった。
そんなフィニッシュ直後の進行からそのままグリッドへとなだれ込むようにして始まったレース2は、前戦10位フィニッシュだったガエターノ・ディ・マウロ(KTF Racing/シボレー・クルーズ)がリバースポールからのスタートとなり、その隣にはスピンで9番手へと落ちていた王者マウリシオが並んで1コーナーへ。
すると4周にわたって展開された首位攻防は、地力に勝るチャンピオンがディ・マウロに対しオーバーテイクを決めて勝負あり。この12周レースでは3位にもガブリエル・カサグランデ(A. Mattheis-Vogel/シボレー・クルーズ)が入り、シボレー勢が表彰台を独占する結果となった。
一方、カナーンと同じくこの週末がSCB本格デビューとなったマッサは、23番手スタートのレース1でピット作業時の不具合によってリタイアに追い込まれると、続くレース2も後方集団内で肉弾戦を演じ、苦しみながら幾度ものオーバーテイクを決めて17位でフィニッシュ。
しかしこのバトルの際に、同じくデビューレースのグスタボ・フリゴット(RKL/シボレー・クルーズ)を脱落に追いやった「不必要なアクシデント」の責任を追求され、CBAはマッサに対し「レース2を失格処分とする」裁定を下した。
「多くのバトルとオーバーテイク、マシンコンタクト、そしてクルマのトラブルなど可能な限りの要素を備え、あらゆる学習要素がそろうレースになった」と、この日曜に40歳の誕生日を迎えたマッサ。
「最初のレースではうまくスタートしてポジションを稼ぎ、オーバーテイクボタン(ファン投票により使用上限回数の決まる『FAN PUSH』)を使って2度のパッシングも決めた。でもピット作業の不具合で多くを失い、アウトラップの1コーナーでギヤをなくし、4コーナーでは止まれずに直進した。それで終わりさ」
「2戦目も後方でなんとかレースをしたいと思っていたが、前にいたフリゴットと、それに釣られた数台がブレーキで止まりきれずワイドになった。彼らはトラックリミットを離れ、僕はコーナーのエイペックスをキープしたが、戻ってきた際に僕らはヒットした。こちらには何らの意図もないアクシデントだったよ」と主張したマッサ。
続くSCB第2戦は5月15~16日にサンパウロで開催される予定だが、そのインテルラゴスでのレースを前に、CBAの技術委員会とスポーツ委員は現在も一部のドライバーとチームの結果や技術分析、そして抗議の内容をチェックし、開幕戦リザルトを暫定扱いのままとしている。


