しかしチーム・ダイナミクスのマシンは予選後の再車検で「リヤウイングの角度に規定上の問題が発見された」との理由から、スチュワードはセッションからの除外とタイム抹消を決定。これによりターキントンが暫定ポールを獲得し、2台の後塵を拝して「少しがっかりした」と語っていたイングラムが、フロントロウ2番手スタートを得る結果となった。
明けた日曜のレース1は、最後尾から発進するシェドンがどこまで巻き返せるかに注目が集まるなか、先頭集団は例年より気温の低いノーフォーク州の天候に合わせて、ほとんどのマシンがグッドイヤーのソフト側をチョイスしてのスタートに。
FRのBMWはスタンディングから抜群の蹴り出しを見せ1コーナーを制すると、追いすがるヒュンダイを封じ込めオーバーテイクの機会をことごとく潰す老獪なディフェンスを見せる。
そのまま12周のレースはポジション変動なく推移し、ターキントンが3秒のマージンを築いて今季初優勝。2位にイングラム、そして3番グリッド発進だったスピードワークス・モータースポーツ(SWM)のロリー・ブッチャー(トヨタ・カローラBTCC)が最後の表彰台を獲得。
一方のシェドンは、最終ラップでトム・チルトン(カー・ゴッズ with シシリー・モータースポーツ)のBMWを仕留めて15位となり、からくもポイント獲得に成功している。
続くレース2も同様のコンディションでソフトタイヤ勢が優勢となり、先頭集団が主導権を握ると予想されたなか、トップ10圏外から1台のマシンが驚異的なペースで前方のパックをかき分けていく展開に。
その主役を演じたのが現王者のサットンで、予選では15番手に沈み、レース1もトップ10を逃して11番手からスタートを切ると、オープニングラップで4つもポジションを上げ、すぐに8番手へと進出する。
続くラップでアダム・モーガン(BMW330i M-Sport/カー・ゴッズ with シシリー・モータースポーツ)を、その翌周にステファン・ジェリー(BMW330i M-Sport/WSR)とブッチャーのカローラをパスすると、6周目には3番手イングラムのヒュンダイにテール・トゥ・ノーズと迫っていく。


