このレース1では、表彰台圏外に名門ユーロファーマRCの2台が続き、4位にWEC世界耐久選手権レギュラーのダニエル・セラ、そして5位に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から復帰の開幕勝者リカルド・マウリシオが続く結果に。その背後にはバリチェロのチームメイトである隣国アルゼンチンのスター、マティアス・ロッシ(フルタイム・スポーツ/トヨタ・カローラ)がSCB自己最上位を更新する6位に入っている。
続いて開催のレース2は、前戦10位フィニッシュでリバースポールを獲得したゾンタが、先輩のレース運びをお手本とするかのような“ライト・トゥ・フラッグ”を敢行する。30分間首位を守り抜いたゾンタの背後には、終盤に10番手発進のバリチェロが迫る驚異のパフォーマンスで連続表彰台を獲得。3位にもセザール・ラモス(イピランガ・レーシング/トヨタ・カローラ)が入り、TGRブラジル勢がポディウムを独占するリザルトとなった。
「土曜も2位に入れたし、ここで良いポイントを獲得できてとても幸せだ。チームの戦略とピットストップも決まって本当にクールだったね」と、レース1スタートでの出遅れを挽回する勝利を挙げたゾンタ。
「そう、レース1ではアウト側のラインを選んだけれど、タイヤが埃を拾って6つほどポジションを失ってしまったんだ。マシンはうまくセットアップできていただけに残念だ。ここは“プッシュ・トゥ・パス”での追い抜きも難しく、レース2に集中する戦略が功を奏したよ」
一方で、今季フル参戦のトニー・カナーン(フルタイム・バッサーニ/トヨタ・カローラ)は21位とリタイア、ネルソン・ピケJr.(ピケ・スポーツ/トヨタ・カローラ)も同23位にリタイアと苦戦。こちらも今季初のフル参戦となるシボレー陣営、フェリペ・マッサ(ルブラックス・ポディウム・ストックカー・チーム/シボレー・クルーズ)も、両ヒートともトップ10圏外と厳しい戦いが続いている。
この2021年は“PRO SERIES”とのサブネームを掲げるSCBストックカー・ブラジル。続く第4戦は7月9~11日の週末に、パラナ州カスカバルで開催される。



