「僕らは前戦ヴェロチッタで苦戦を強いられていたから、その非常に複雑な段階から戻ってこられた。僕の勝利だけでなくチームのワン・ツーでも、良い仕事に対する自信を取り戻せた。メカニックとエンジニアの努力に感謝している」と勝者カミーロ。
このカスカバルで3勝目を挙げたカミーロ同様、午後のレース2で通算16勝目を手にしたアブレウは、午前の7位獲得によるリバースグリッド4番手の好機を活かし、同じく30分+1ラップの25周勝負でゾンタとのデュエルを制した。
「正直、フィニッシュ後はとても感情的になり、クルマの中で涙さえ流れた。昨季は難しいシーズンになり、表彰台さえ獲得できなかったんだからね」と、その喜びを噛み締めたアブレウ。
「今朝のウォームアップまで、勝つためのクルマは手元になかった。それでもレース1は比較的良かったし、レース2では表彰台を目指して戦うことを考えた。セカンドスティントでセーフティカーが出てくれたおかげで、必要になる燃料量が減ったのも助かったよ」
このレースで2位のゾンタに続き、最後の表彰台にはふたたびカサグランデが入り、週末最多得点者となって選手権リーダーのダニエル・セラ(ユーロファーマRC/シボレー・クルーズ)に4点差と肉薄。そしてこのラウンドからSCBデビューを果たすことで注目されたバリチェロの息子“ドゥドゥ”ことエドゥアルド・バリチェロ(フルタイム・スポーツ/トヨタ・カローラ)は、レース1では周回遅れながら元インディ王者カナーンを上回る19位、レース2は25位ながら同一周回フィニッシュで週末を終えている。
続くSCBストックカー・ブラジルの第6戦は、7月30~8月1日の週末にパラナ州クリティバで開催され、翌週も同地での連戦が予定されているが、シリーズプロモーターのVicar(バイカー)は第8戦以降の開催地と日程をアナウンスし、ふたたびヴェロチッタでの週末ダブルヘッダーを含む全12戦の実施計画を発表。シリーズから複数のドライバーが参戦する、WEC世界耐久選手権のル・マン24時間や、カナーンがドライブする北米インディカーとの「日程重複を避けた」スケジュールが組まれている。




