8周目には後続のアルファロメオが“コペンハーゲンの壁”ふたり目の犠牲者となるも、王者ジェンセンが混戦を制してトップチェッカー。2位にプジョーのマルクセン、そして最後の表彰台にはマグヌッセンのチームメイトであるニコライ・シルベスト(クプラ・レオン・コンペティションTCR/LMレーシング)が入る結果となった。
明けた日曜早朝のレース2はリバースグリッドが採用されると、6番手発進だったプジョーのエルガードがオープニングで2番手に進出する好ダッシュを見せる。前日から一転、ドライ路面へと変化したストリートサーキットでリバースポールシッターのアラン・クリステンセン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/メテオ・レーシング)を執拗に追い回し、2周目には早くも首位奪取に成功する。
すると6周目のコース上ではアクシデントが多発し、連日のSCが導入されると、そのまま残り4周を先導周回のまま消化してフィニッシュラインへ。スロー走行のパレードラップのままエルガードが今季初勝利を手にし、2番手にいたクプラのシルベストが連続表彰台を獲得。3位に王者ジェンセンが続くリザルトとなった。
続いて午後3時にシグナルグリーンとなった週末最後のレース3は、中盤から雨が降り始める難しいコンディションのなか、ポール発進となった王者ジェンセンが盤石のレース運びで週末2勝目を獲得。
激しい2番手争いの攻防は、4番グリッドからレース2勝者のエルガードと連続ポディウムのシルベストをパスしてきたプジョーのマルクセンのものとなり、WEC世界耐久選手権を経験する若手有望株シルベストは、それでも3戦連続表彰台の3位に続く結果となった。
一方、この日曜に大打撃を被ったのが現選手権リーダーのマグヌッセンで、LMレーシングのクルーが夜通しで懸命の修復作業に当たったにもかかわらず、ここまでシリーズ最速マシンとして君臨したクプラ・レオン・コンペティションTCRはレース1の大きなダメージから回復することができず、この日の2ヒートを欠場することに。
結果、マグヌッセンの大量リードは一瞬にして消え、王者ジェンセンが4点差で逆転しポイントリーダーに立つとともに、3位のエルガードに7点差と迫られることとなった。
続くTCRデンマーク第4戦は、第2戦の舞台としても使用されたシリーズ恒例のトラック、FDMユランズリングで8月21~22日に争われる。


