2周目のホームストレートで僚友をパスしたカールソンは、追い上げてきたヒューゴ・ネルマン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/カヤード・レーシング)とヒットし、ネルマンの方が10番手まで大きくドロップオフしてしまう。
一方、3番手争いを繰り広げたリンク&コーのアンダーソンとフォルクスワーゲンのセーデルシュトレームも、ヘアピンの攻防で激しく接触し、スピンしたリンク&コーはリタイアに。ひどく損傷したゴルフをなんとかフィニッシュまで運んだセーデルシュトレームだったが、9位フィニッシュがやっとの状態に終わる。
この結果、3位カムバックを果たしたカールソンだったが、レース後に「アンフェア・ドライビング」により7.4秒加算のタイムペナルティが課され、カヤード・レーシングのネルマンが繰り上がりの3位を獲得。
その13秒前方ではPWR艦隊が無傷の1-2を決め、続くレース2も連続ポールシッターのダールグレンと、Q2でフロントロウを確保したコチュリンスキーが盤石のスタートから17周を走破。こちらも3番グリッド発進からポジションを守り通したセーデルシュトレームとともに、2戦連続の表彰台に上がっている。
このレース2結果によるリバースグリッドで争われた16時過ぎからの最終ヒートは、前戦8位のブリンクに続き7位の新人エングマンと2台のアウディがフロントロウに並んでターン1へ。
しかし蹴り出しが鈍ったチーム代表は、背後のエングマンばかりか3番手のネルマンにも先行され、リバースポールの優位性を手放す事態に。後方では再び接触上等のバトルが繰り広げられるなか、コチュリンスキーが力強い進捗を見せてサバイブし、7番手グリッドから3番手ブリンクの背後にまで浮上してくる。
新人エングマンを追い掛け逆転勝利を狙っていたネルマンは、レース終盤のターン1で致命的なブレーキングミスを犯し、これで背後のブリンクとコチュリンスキーが表彰台圏内に浮上。そのまま17周のチェッカーを迎え、ブリンク・モータースポーツ勢が新人デビューウインに華を添える1-2フィニッシュを達成。
3位コチュリンスキーも自身初の週末全戦ポディウムを獲得し、このレースで5位に終わった選手権首位ダールグレンに続くランキング2位の座を固めている。
こうしてシーズン再開が切られた2021年のSTCCことTCRスカンジナビア・シリーズは、早くも次週9月4~5日にアンダーストープでの第4戦が控えている。


